藤井“男前タイムリー”も笑顔なし

 「阪神4-8ヤクルト」(29日、甲子園)

 意地を見せた。懸命にに食らい付き、粘って、大歓声に包まれた。一時は勝ち越しに成功した一打。試合後は「負けたら一緒です」と振り返ったものの、阪神・藤井の執念が聖地を熱く沸かせた。

 同点の六回2死一、三塁だった。「『絶対に打ってやろう!』と気持ちで打ちました」。カウント2-2から3球ファウルで粘り、9球目のカーブに手を伸ばすと打球は三遊間を破った。右手でガッツポーズをつくった左前適時打は、自身5月31日の西武戦以来の打点に。これで逃げ切れれば最高だったが…。

 「(八回のメッセは)ちょっといっぱいだったかも。先頭のところで少し感じた」と藤井。バッテリーとして敗戦を受け止め、笑顔を浮かべることはなかった。

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