6連勝でストップも鳥谷今季初4安打!

 「ヤクルト4-3阪神」(30日、神宮)

 ついに止まった。阪神は終盤に競り負けて、連勝が6でストップした。だが、チーム状態は決して悪くない。21日・ヤクルト戦で背中に死球を受けた影響を考慮され、2試合連続で7番に入った鳥谷敬内野手(34)が今季初の4安打をマーク。復調気配の主将とともに、月が替わって1日から再進撃といこう。

 ゲームセットと同時に神宮球場の上空を分厚い雨雲が覆った。三塁側ファウルゾーンをバスへと引き揚げる選手にポツポツと雨粒が滴る。梅雨空のイタズラか…打率1割台の大引に3打点を献上し、猛虎の連勝は6で止まった。だが、決して後遺症の残る涙雨にはならないはずだ。手負いの主将が虎党の心に晴れ間を注ぎ込んだ。

 体調が懸念された鳥谷が今季初、キャリアハイの4安打をかっ飛ばした。28日・DeNA戦で5年ぶりに座った7番でこの夜も先発出場。得点圏で巡ったチャンスをすべてモノにした。二回2死一塁の第1打席でライアン小川のカットボールを左翼線へ運んだ。今季10本目の二塁打で波に乗ると、四回は先制のチャンスでバットをしならせる。1死一、二塁から今度は内寄りのカットボールを右中間最深部へ運び、フェンス直撃の2点適時二塁打。先発の岩田を援護射撃した。

 六回に逆転を許したが、八回2死二塁の好機で再び躍動。フルスイングが一塁手を強襲し、相手失策を誘った。4本目の安打で試合を振り出しに戻し、首位の猛虎を出迎えた神宮の喝采を独り占めにした。

 「体調?普通ですよ。試合に出ている以上は…。打順と言っても別にね。場面、場面で打席に立つので…」

 21日・ヤクルト戦で背中と右脇腹の間に死球を受け、打撃に支障をきたすレベルの影響が出た。痛い…はずだ。和田監督は打順降格との因果関係を否定せず、関東6連戦の初戦も背番号1を下位に据えた。遊撃手としてのプロ野球記録を更新する連続試合フルイニング出場は503試合まで伸び、連続試合出場は衣笠祥雄、金本知憲に次ぐ歴代3位の1537試合。手負いでも結果を残す。だから、猛虎の支柱は34歳の新鉄人が担い続ける。

 「ずっと勝てるわけじゃないので、明日は引きずらないように、しっかり勝てたらと思います」。貯金は2に減り、2位巨人との差は1に縮まった。平田ヘッドコーチは鳥谷の打順について「また検討する」と言った。混戦のセ・リーグを抜け出すための正念場。主将の負けん気をリスタートの号砲にする。

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