ゴメ弾2戦連続完封負け止めたけど…
「中日6-1阪神」(17日、ナゴド)
やられっぱなしでは終われない。2試合連続零封負けまであとアウト3つ。阪神・ゴメスが20試合ぶりの3号ソロでゼロ行進を止めた。
九回無死。福谷の外角スライダーに体勢を崩されながら、バットの芯に乗せた。左翼席への完璧な一発で、チームの連続無得点を18イニングで止めた。「これからも戦っていくだけ。それを続けるだけ」。試合には敗れたこともあり、無表情のまま足早にバスへと乗り込んだ。
新しい相棒で奏でた快音だった。6日の中日戦(甲子園)でのティー打撃中。同じドミニカ出身のルナからバットをプレゼントされた。自身のバットと同じ形で「持った感じは同じ」と話すが、試合や練習でも多用。4月22日のDeNA戦以来2度目の猛打賞も記録した。
3安打1打点。結果だけを見れば、役割を果たしたように見えるが、攻守で敗戦につながるプレーがあった。
三回1死一、三塁。絶好の先制機で、武藤の外角スライダーを強引に引っ張って遊ゴロ併殺打に倒れた。和田監督は「本塁打もそうだし、状態は上がっている」としつつも、「強いて言えば一番打ってほしいところでだめだった」と悔やんだ打席だった。
守備でも惜しいプレーがあった。四回2死二、三塁。エルナンデスが放った一、二塁間のゴロに飛びついたが、ボールはグラブからこぼれて二塁方向へ転がった。すぐさま拾って一塁カバーに入った岩崎にトスしたが、アウトにできず、二走・ルナにも生還された。和田監督は「何とかあれは処理してやらないと。岩崎もアップアップで、そこは守備が救ってやれば生き返るんやから」と苦言を呈した場面だった。
常に勝利を追い求める主砲だけに、この敗戦を引きずらないことを願うしかない。
