虎4位転落…鳥谷の得点圏打率・143

 「中日1-0阪神」(16日、ナゴド)

 また天敵にやられた。4連勝を狙った阪神だが、中日の大野に2安打に抑えられ、完封負け。チームの連勝はストップし、順位は4位に転落した。沈黙する打線の中でも心配なのは、鳥谷敬内野手(33)の状態だ。九回の同点のチャンスでは三振に倒れ、これで今季の得点圏打率は・143。チームの鍵を握る主将が目覚めない限り、優勝への道のりは厳しくなる。

 祈るように見つめた。九回2死一、二塁。同点、さらに逆転の可能性を託したマートンの打球はしかし、中日の守備網を破れない。大島のグラブに収まりゲームセット。またも大野にやられた。和田監督がゼロ行進を悔やんだ。

 「八、九(回)というよりも前半が特にね。後半はほとんどが変化球で。やっぱり真っすぐを捉えないことには。中途半端になってしまったな。同じピッチャーに3回もやられてるわけやから」

 八回には1死一、二塁で狩野が遊撃併殺打に。九回も1点が遠く、2安打に終わったことを嘆く。前回まで大野に2戦1敗の対戦成績も踏まえて「そのまま普通にいくわけにはいかない」と、大和を2番、上本を6番に置いた打順も実らない。今回も力強い直球に加え、効果的に変化球を決められた。

 「同じピッチャーに何回もやられる傾向がある。3回やられているピッチャーが結構いるんで(チームとして)恥ずかしいと思わないといけないし」

 巨人では高木勇に2敗、ポレダに3敗、中日のバルデスには3試合で防御率1・19に抑えられている。同じ過ちを繰り返す悪癖。頭を悩ますのはそれだけじゃない。気がかりなのは、「明らかに良くはない。そこをどうしていくかというところ」と心配する鳥谷の状態だ。

 この日の4タコだけでなく、勝負強さが発揮できていない。九回1死二塁でも空振り三振に倒れ、今季の得点圏打率は・143。「(大野は)コントロールが良かった。切り替えていきます」と鳥谷。4月中旬に脇腹を痛めていることが発覚。現状への影響の度合いは不明だが、本来の姿を見せられていないことは確かだ。

 打順再考の可能性を問われた指揮官は「野球は打つだけじゃない。守りもしっかりやってる。何とか乗り越えてね」と話すにとどめた。ただ、今後も状態が上がらなければ、福留やマートンらも含めて何らかの手が加えられる可能性もある。3位浮上から一夜で4位の混戦。悩みが解消されなければ、思うようには抜け出せない。

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