遼馬→安藤→福原「方程式」奇跡呼んだ

 「阪神3-2中日」(6日、甲子園)

 スコアボードに並べた3つのゼロが阪神のサヨナラ勝利を引き寄せた。0-2の七回、まずは2番手松田がマウンドに上がる。ゴールデンウィーク最終日。今季すでに3勝を挙げる男の登場に、4万194人が詰めかけたマンモスは息を吹き返した。

 先頭・エルナンデスの安打から1死一、三塁のピンチを招いたが、決定打は許さない。大島を145キロ直球で遊飛に打ち取り2死。続く荒木に対してフルカウントとしたが、最後は裏をかいた。直球ではなくスライダーで見逃し三振に封じた。

 遼馬がつくり出した反撃ムードを、ベテラン2人が加速させる。八回に登板した安藤は平田、ルナ、ナニータのクリーンアップをわずか9球で三者凡退。「何があるか分からない。それが野球ですから」。持ち味の低めを突く投球術で、福原にバトンをつないだ。

 新井良のソロで1点差まで迫ると、九回は福原が3人でピシャリ。エルナンデスを145キロ直球で空振り三振に斬るなど、プロ17年目の今季も力強い直球は健在だ。練習では毎日のように、松田ら若手にアドバイスを送る。「良かった。本当に良かったです。先発も頑張っていたし、安ちゃんも遼馬も頑張っていたので」。今季2勝目を手にしても、試合後はチーム最年長らしく、後輩たちの踏ん張りを持ち上げていた。

 ビハインドの展開も惜しみなく「勝利の方程式」をつぎ込んだ。積極継投について中西投手コーチは「安ちゃんも中6日空いていたし、(福原は)1点差になったからな。明日も(試合がなく)空いているから」と説明。和田監督も「こういう勝ちをきっかけにしていかないといけない」と反攻を宣言した。なかなか波に乗り切れないチームを鉄壁リリーフ陣が後ろでがっちりと支えている。

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