鳥谷流出危機…メジャー挑戦の可能性

 阪神の鳥谷敬内野手(33)が、今オフに海外FA権の行使を検討していることが30日、関係者への取材で明らかになった。球団は慰留に努める方針で、近日中にも残留へ向けた交渉を行う予定だ。

 憧れだったメジャーへの挑戦が現実味を帯びてきた。鳥谷は今季、主に3番・遊撃として3年連続のフルイニング出場を達成。自己最高となる打率・313を記録した。シーズン中からメジャーの複数球団が調査。米球界関係者によると、メジャー側は内野すべてのポジションを守れる力量があると判断し、マイナーの可能性もあるスプリット契約ではなくメジャー契約の提示が見込まれるという。

 数年前からメジャー挑戦への意向を明らかにしていたが、内野手需要の冷え込みもありタイミングが合わなかった。だがメジャースカウトは鳥谷の守備力、肉体的な強さを高く評価。年齢的にも30代半ばに差し掛かっており、今オフがターニングポイントとなる可能性が高い。

 球団は条件面だけでなく、将来的な“指導者手形”などを付帯して引き留めを図る方針。不動の遊撃手が流出となれば、来季へ向けたチーム作りを根底から見直す必要が出てくる。本人は日本シリーズ第5戦終了後に「終わったばかりなので、またゆっくり考えます」と語った。宣言期間はシリーズ終了から土日、祝日をのぞく7日間(11日まで)。鳥谷の動向に注目が集まる。

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