西岡7番三塁で先発へ「最後で貢献…」

 阪神は10日、甲子園でCSファーストS(11日開幕・甲子園)に向け全体練習を行った。初戦に7番・三塁でスタメン出場が確実な西岡剛内野手(30)は「ここまでチームに連れてきてもらった。最後で貢献するために全力を尽くす」と宣言。故障に泣かされ続けた男が、キーマンとなってチームを日本一へと導く。

 頭のスイッチは切り替わっていた。もう短期決戦を勝ち抜くことしか、西岡は見ていない。最終決戦の舞台に連れてきてくれたチームのため、その仲間たちに大きな勲章をもたらすために‐。背番号7は「全力を尽くす」と力を込める。

 「1年間の戦いに入っていないので状況がどうとか分からない。チームのみんなに連れてきてもらった。集大成とは言わないけど、チームの足を引っ張らないように。貢献できるように全力を尽くす」。CS開幕を前に西岡の心を満たしていたのは感謝の気持ちだ。

 開幕第3戦で飛球を追って福留と激突し、野球人生で最大の大けがを負った。それがシーズン終盤まで尾を引いた。その間、チームは優勝こそ逃したものの、本拠地でCSを戦う舞台を整えてくれた。最後の短期決戦で力を発揮し、貢献するチャンスを仲間たちが与えてくれた。

 「僕個人としては試合に出る準備をしてきた。全力で明日、行きます」と気合を込めた。スタメン出場する場所は本職の二塁ではなく三塁。打順も7番が濃厚だ。この日はノックで軽快な動きを見せ、フリー打撃では快音を響かせた。シーズン終盤、7番・三塁のポジションを固定できなかっただけに、西岡がはまれば虎に大きなうねりを生み出すことができる。

 ロッテ時代の10年には「史上最大の下克上」を経験した。3位から日本一まで勝ち上がった。「ロッテはロッテ。ここまで来たら勝つしかない。プレッシャーを感じつつ、相手ももう一回、倒そうという気持ちで来ると思う。そういうチームに勝たないといけない」と言いきる。

 もちろん戦力としてだけでなく、CSを勝ち抜いた経験から来る言葉は、短期決戦を勝ち抜けていない虎の活力になる。昨年は直前で体調不良に陥りながらも、第2戦で初回先頭打者アーチを放った。

 同じ場所、同じ相手から始まる日本一への道‐。「今年は今年です」と表情を引き締めた背番号7が、フルスロットルでチームを引っ張る。

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