遼馬、圧巻2K0封 雪辱のCSへ弾み

 「フェニックス・リーグ、阪神5-1西武」(8日、南郷)

 阪神・松田遼馬投手(20)が8日、みやざきフェニックス・リーグの西武戦(南郷)に4番手で登板。予定の1イニングを無安打、無失点に抑えた。自慢の直球は149キロをマーク。昨季はCS直前でメンバーから外れて悔しさを味わった右腕が、圧巻の投球で雪辱のCSへ弾みをつけた。

 CSへかける思いがボールに乗り移った。曇り空の宮崎・南郷で松田の剛速球がうなりを上げた。4‐0の六回だ。先頭・金子一を内角に食い込む148キロの直球で、空振り三振に斬ると、続く金子侑は147キロで押し込み右飛。さらに、同じ長崎で過ごした高校時代からのライバル永江は、真ん中148キロで空を斬らせた。

 「変化球は甘く入るところもあったけど、まっすぐは狙ったところで空振りを取れたし良かったと思います。まっすぐは自分の持ち味なので。イニングを投げられたこともプラスですね」

 松田は充実の表情で振り返った。全14球のうち、直球は12球。最速は149キロをマークした。打者を力でねじ伏せる投球に和田監督も「腕がよく振れていたね」とうなずいた。

 リベンジに燃えている。プロ初登板から17試合連続無失点を記録するなどブレークした昨季。シーズン後半戦から調子を落とすと、CS直前でメンバーから漏れて涙をのんだ。雪辱を誓った今季も、勝利の方程式の一角として期待されながら、春季キャンプ中に発症した右肘痛が長引き、大きく出遅れた。CSで存在感を示したい。松田が胸に秘める熱い思いを明かした。

 「去年は(メンバー入り)目前で外れて悔しい思いをしたので。シーズンもケガで出遅れたので、選ばれるだけじゃなくて取り返すぐらいの気持ちで、しっかりやりたいです」

 今年はCSメンバー入りが目標ではない。雪辱する自信がある。9月に1軍復帰した今季も、6試合の登板で4ホールドをマーク。防御率1・93と安定した成績を残した。シーズン佳境はベテランの安藤と福原、守護神・呉昇桓がフル回転しただけに、二十歳の剛腕に込められる期待は大きい。「遼馬に頑張ってもらわんとな」。甲子園の練習に参加した中西投手コーチもその名前を挙げた。

 最速152キロの直球は、試合の流れを劇的に変える力を持つ。準備は万全。遼馬がCS突破のキーマンとなる。

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