和田虎、オーダー変更不発で5連敗

 「阪神1-3巨人」(10日、甲子園)

 動いても、何も変わらなかった。阪神は今季初めて1番にマット・マートン外野手(32)を据えた打線で臨んだが、1点止まり。九回にはビハインドの展開で抑えの呉昇桓投手(32)を投入したが、致命的な3点目を失った。今季2度目の5連敗。首位巨人とは6・5ゲーム差に開き、4位のDeNAには3・5ゲーム差に迫られた。11日は巨人との今季最終戦。意地を見せてくれ!

 重い足取り。疲労が残る表情。試合後の選手たちの姿が、置かれている立場を物語った。流れを変えるために打つ手が裏目に出る。もはや、猛虎の失速を止める特効薬など無いということを思い知る試合となった。

 「流れとしては、もう一息というか…ちょっと違う風が吹いたには吹いたけど、あと1本というところが」。思うにならない苦しさが、和田監督の言葉の端々から感じられた。

 停滞気味の打線を活性化するため、この日は12年7月18日の巨人戦以来となる「1番・マートン」を選択。5番に新井を入れ、打順を組み替えた。

 「点が取れない中で、どうするかということでね。クリーンアップの前に走者を出したいというのもあった」と和田監督。初回は、その狙いが奏功する。

 マートンが中前打で出塁し、1死二塁となって鳥谷が右中間を破る適時二塁打。新打線が5試合ぶりの先制点をたたき出した。だが、ここから苦しい現状が浮き彫りになる。続く好機にゴメス、新井が凡退で1点どまり。

 六回はゴメスの三塁打で無死三塁の場面をつくるが、ここでも新井が三ゴロ。福留、伊藤隼も倒れ、2点目のホームは遠くかすんだ。そうなれば流れが相手に傾くのは必定だ。

 同点の八回1死二塁では坂本の遊撃強襲安打で勝ち越される。九回1死三塁では「最少得点差で何とか次の回を迎えたかった」と、初めてビハインドで呉昇桓を投入。だが、代打・矢野に中犠飛を許し息の根が止まった。

 試合前に1度はスタメンが中堅・福留、右翼・伊藤隼と発表も、最終メンバー確認で2人の守備位置が変更された。吉竹野手総合コーチは「最初からその予定だった」と説明。原因は不明だが、ちぐはぐさを表す一幕だ。

 5連敗で首位・巨人とは6・5差。4位・DeNAに3・5差と迫られた。CS進出へも巨人戦3連敗は許されない。和田監督は「絶対的にそういう気持ちでいく。何かを起こす気持ちを忘れず、明日もいく」と語気を強めた。失速の虎で終わるか、生まれ変わるか。その一戦の持つ意味は大きい。

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