良太2発!先制&特大弾!大暴れ猛打賞

 「DeNA1‐7阪神」(26日、横浜)

 2つの大きな放物線が、今季3度目の3連勝へ導いた。阪神・新井良太内野手(30)が先制アーチを含む1試合2本塁打。11安打7得点でDeNAに快勝し、3カード連続勝ち越しを決めた。貯金は今季最多の8。首位・広島が敗れたため、再び1ゲーム差に迫った。

 中継カメラが到達点を見失った。3点リードの六回。新井良が甘いカーブをいただいた。「配球を読んでいた」と、舌なめずりするようなフルスイングで打球を左中間席の最上段まで持っていった。この日2本目となる5号ソロでリードを拡大。3安打2打点の活躍で、今季3度目の3連勝を呼び込んだ。

 二回に4号先制弾を左翼席に運んだ。「詰まったからどうかなと思ったけど、しっかり振り抜けたのでいってくれた」と、納得のスイングで早々と主導権を握った。

 「稔と一緒にご飯に行った時に、お互い頑張ろうと言い合ってきた。稔の勝利に貢献できて良かった」。完投した岩田は同じ1983年生まれ。プライベートでも仲良しの同僚を昨夏以来の1試合2発で援護した。1人限定のお立ち台は譲ったが、30歳コンビでゴールデンウイーク初日のヒーロー役を演じた。

 助けたのは同級生だけではない。新井良のアーチが引き金となり、前夜に続き打線が爆発。11安打の猛攻で6連戦中のブルペンに休養を与えた。「バッチリ見ていました」。微熱もあり2戦連続出番のなかった呉昇桓はブルペンのモニターで新井良の2発を眺めた。

 「新井良太さんのことは、よく覚えていますよ」。今春の宜野座キャンプ。初対面の呉昇桓から声を掛けられた。えっ?と聞き返すと韓国で「石仏」と呼ばれた男がにっこり、ほほ笑んだ。「僕たちとの試合でホームラン、打ちましたよね」。

 06年2月。当時、中日の新人だった新井良はキャンプ中の練習試合、サムスン戦で北谷球場の左中間へ特大の一発を放り込んだ。

 「打たれた投手は覚えていないな…」。呉昇桓は当時プロ2年目。打たれたチームメートの記憶は消えても鮮烈なアーチの残像は8年たっても薄れていなかった。韓国最高のクローザーにとって、新井良=ホームランバッター。この日も特大弾に拍手を送った。

 場内に流れた2発目のVTRは画像がブレブレだった。カメラマン泣かせの飛距離が虎党の歓喜を誘った。「走者を置いて6番に回ることが多い。すごく重要なポジション」。和田監督は惜しみなく背番号32への信頼を語った。貯金は今季最多の8。鯉を1ゲーム差で追撃する、そのキーマンは新井良だ。

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