呉昇桓ヒヤリ初連投テスト気迫斬り

 「オープン戦、西武1‐1阪神」(16日、西武ド)

 まるで自らの力を誇示するかのように、阪神・呉昇桓は熊代を見下ろしながらマウンドを降りた。触れば斬られるような殺気交じりの視線‐。同点の九回2死満塁、サヨナラのピンチも最後は気迫で押し切った。初の連投テストを無失点で切り抜けて見せた。

 「連投は全然、問題なかった。韓国でもやっていたので。ただオープン戦では初めて」と明かしたように、15日のDeNA戦と比べればやや球威は落ちていた。空振りを取れていた直球をファウルされ、スライダーも見極められた。

 先頭の鬼崎に中前打を許す。斉藤は空振り三振も、上本に中前打を浴びて一、三塁とピンチを広げた。代走・森本に盗塁を許し、二、三塁となったところで呉昇桓はワインドアップにモーションを変更。中西コーチが「強い球を投げたかったんじゃないか」と語ったようにギアを入れ替えて、大崎を一邪飛に仕留めた。

 栗山を敬遠で歩かせ、最後は熊代を148キロの直球で空振り三振。来日後初の連投テストを本番モードで乗り切った右腕に和田監督は「(満塁でも)表情一つ変えないのは頼もしい限り」と目を細める。

 その一方である課題も浮き彫りになってきた。オープン戦で右打者には1安打も許していないが、左打者の被打率は・333。この日、安打を許した鬼崎、上本はいずれも左だ。スライダーに対応され、最後は直球をきれいにはじき返された。

 ヤクルトや広島など、セ・リーグには粘り強く当てに来る打者が多い。本人もその現状を理解しており「直すべきところはしっかりと修正していかないといけない」と明かした。今後は連投せずに開幕へ向けて調整していく右腕。課題を克服し、万全の状態で3月28日のマウンドに立つ。

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