掛布DC緊急帰阪!愛の隼太チェック

 阪神の掛布雅之DC(58)が25日、鳴尾浜の室内練習場で伊藤隼太外野手(24)の打撃練習をチェックした。愛弟子の「見てください!」というお願いに、所用で訪れていた富山から2時間も帰阪を早めて応えたミスタータイガース。約45分間、視察後、スイングに太鼓判を押した。

 愛弟子の思いに応えないわけにはいかなかった。掛布DCの電話が鳴ったのは24日夜。「どこにいるんですか?バッティングを見てくれませんか?」と言う声の主は、巨人・高橋由らとの自主トレから帰阪した伊藤隼だった。

 「バカヤロー!!富山だよ」と所用のため富山を訪れていたミスタータイガースだったが…。秋季キャンプから付きっきりで指導してきた若虎の願いに、心が動かないわけがなかった。翌日、乗車予定だったサンダーバードを2時間近く早めた。午前中に富山を出発し、鳴尾浜に駆けつけたのは午後2時。1月中は指導できないため、見ることしかできなかったが「形は良いんじゃないか、びっくりした」と目を丸くする。

 マシンを相手に黙々と打ち込む伊藤隼の姿は、11月に指導したときよりも進化していた。体全体の力が抜け、口酸っぱく言ってきた両肩を平行に回す動作もできていた。入団当時から悪癖とされていた、スイングの際に首が折れる形も「目立たなくなってきた」と明かしたほど。「電車を早めた(見に来た)価値があったね」と目を細めた。

 26日から伊藤隼を含む若虎は宜野座での合同自主トレに向かうため、安芸スタートの恩師に見てもらうのはこの日しかなかった。それだけに報道陣からコメントを伝え聞き、3年前のドラフト1位は「そう言ってもらえれば自信を持って行ける。納得してやれる」と表情を緩ませる。

 ただ課題も残る。掛布DCが指摘したのは「実戦の中でどう崩されるか」‐。マシンや打撃投手はきれいに打てても、試合になれば相手投手がタイミングや狙い球を外しにくる。形を崩されても、悪癖を出さずに対応できるかがポイントになる。

 「彼は続けてやる能力がある。それはプロで一番、大事なこと。この1カ月間が楽しみ」と語った掛布DC。鳴尾浜滞在は1時間にも満たなかった。それでも富山から駆けつけた師の思いに、伊藤隼は結果で応えなければならない。

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