鶴岡びっくり!人的補償で想定外虎移籍

 阪神は6日、DeNAにFA移籍した久保康友投手(33)の人的補償として、鶴岡一成捕手(36)を獲得したと発表した。鶴岡は横浜市内のDeNA球団事務所にあいさつに訪れ、横浜スタジアムのロッカーを整理。目を潤ませながら、古巣に別れを告げ、新天地での決意を語った。

 真っすぐ前を見据えた瞳。その瞳が、潤んだ。球団事務所であいさつを済ませた鶴岡は、愛着のある横浜スタジアムまで、報道陣を引き連れて歩いた。その道中、ファンから「鶴岡ー」と声が飛んだ。

 「野球選手として、望まれて野球ができる。選手冥利(みょうり)に尽きる」

 新天地への思い。惜別の思い。言い聞かせるように口を開いた。

 昨季は正捕手として自己最多の108試合に出場。打率・250、3本塁打の成績を残した。勝負強い打撃と若手投手を叱咤(しった)激励するリードで、存在感を発揮した。

 「トレードも経験しましたし、FAで戻って、今度は人的補償で阪神さんにお世話になる。おもしろい野球人生だと思います」

 2008年6月に、横浜(当時)からトレードで巨人に移籍。北京五輪で抜けた阿部の穴を埋めて優勝に貢献した。12年にFAで古巣復帰し「戻ってこられて本当にうれしい」と漏らした。それからわずか2年。再び別れを告げることになった。

 DeNA側としても、正捕手流出は大きな痛手だ。高田繁GMは「リストに外れた選手の誰かが行くことは覚悟していた。誰が出ても痛い」と厳しい表情を見せた。

 情報戦の中、「そりゃ、悩んだよ」と作り上げたリスト。阪神側の狙いを若手投手、野手と想定していた。補強ポイントにないはずのベテラン捕手の指名は、想定外だった。

 鶴岡にとってもそれは同じだろうが、気持ちは新天地に向いている。「甲子園は好きな球場。あれだけの声援を受けて試合に出られる。すごくいいことだと思う」と新天地への思いを口にした。

 兵庫県高砂市出身。神港学園では4番・主将として阪神・淡路大震災の直後のセンバツ大会に出場し、準々決勝まで導いた。

 「地元の友達もいっぱいいるし。両親もいますし。関西で18年、関東で18年過ごしてきた。いい折り返しかな」

 野球人生の集大成。故郷に錦を飾る。

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