ドラ2横田めざせ!虎初トリプルスリー

 阪神からドラフト2位で指名された横田慎太郎外野手(18)=鹿児島実=が29日、鹿児島市内の同校で佐野統括スカウトらから指名あいさつを受けた。横田は理想の選手に元阪神・金本知憲氏(デイリースポーツ評論家)、オリックス・糸井嘉男外野手の名前を挙げ、球団史上初となる「打率3割、30本塁打、30盗塁」のトリプルスリー達成を将来的な目標に掲げた。

 純朴な瞳の先には、でっかい夢が広がっていた。走攻守、すべてで超一流を目指す。横田は球団史上初のトリプルスリー達成を高らかに宣言した。

 「3割、30本、30盗塁というのを目標に頑張っていきたいです」

 打って守って走る。高校通算29本塁打の左打者が目指す理想のプレースタイルは、元阪神・金本氏、オリックス・糸井のような三拍子そろった選手だ。

 「(金本氏は)三拍子そろっていて、日本を代表する選手だったので自分もそうなりたいです。(糸井選手は)高校に入ってテレビで見ていました」

 この日、佐野統括スカウトから手渡されたドラフト会議入場証には、和田監督の直筆メッセージが記されていた。

 「チームの中軸になるべく精進あるのみ。大きく育て」

 指揮官の期待に応える準備はすでに進めている。座右の銘は「努力は裏切らない」。常にこの言葉を胸に刻み、厳しい練習に明け暮れた。大きな両手にできたマメがそれを証明していた。

 高3時は投手だったが、プロでは50メートル6・1秒の俊足、遠投105メートルの強肩を生かし外野手で勝負する。ドラフト後は外野守備を重点的に鍛えている。

 「三拍子そろった選手になるためには守備が大事。今はバッティング練習以上に守備の練習をやっています。足にも自信を持っています」

 今季1軍でブレークした松田も担当した田中スカウトは、18歳が持つ野球センス、ポテンシャルの高さに、太鼓判を押した。

 「体も強いし、身長もある。打撃は心配していない。守備は時間がかかるかもしれないけど、打つ方でカバーできる。肩も、足もあるし(トリプルスリーの)可能性は十分に持っているよ」

 横田は高校の先輩・巨人・杉内との「鹿実対決」も夢見た。「日本で1番素晴らしい投手。対戦できる機会があればうれしいです。そういう選手になれるように活躍したい」。鹿児島が生んだ「超人」の挑戦が始まった。

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