和田虎ミス連発で4カード連続負け越し

 「阪神6‐9巨人」(8日、甲子園)

 止まらないミスの連鎖。阪神が2005年8月9日の中日戦以来、8年ぶりとなる1イニング9失点。首位巨人に屈し、4カード連続負け越しで、ゲーム差は今季最大の10に広がった。残り23試合。もう一度、躍動する虎がみたい。

 神様の一打を起点とした驚異の粘り腰も、あと一歩及ばなかった。7安打で5点を奪った九回、2死一、二塁。聖地のボルテージが最高潮に達した一発同点のシーン。最後は鳥谷のバットが空を切り、銀傘に失意の声が跳ね返った。

 急坂を転げ落ちる体を止められない。4カード連続の負け越し。1試合を残して、2年連続の巨人戦負け越しが決定し、宿敵とのゲーム差は今季最大の10に広がった。並び立つ負の数字。タテジマ軍団が泥沼を抜け出せない。

 ミスがミスを呼んだ。六回、榎田が菅野に与えた四球が風向きを変える元凶になった。カウント2ストライクからの4連続ボール。直前の五回、1死一、二塁からスリーバントを失敗していた。自らへの戒めが、5回1安打、無失点の姿を一変させたのか。

 連続二塁打で逆転を許し、阿部への四球で降板。代わった松田の初球に村田が犠打。投手と三塁の間に転がった打球。強さを考慮すれば西岡が捕球すべきだったが、封殺を狙って三塁に戻ってしまい内野安打。直後の左犠飛では、中継プレーにミスが生じ、二走・阿部に三塁を奪われた。そこからの3被弾で9失点。8年ぶりの汚点を残した。

 「ひとつじゃないからね。記録に出ないミスが。打たれる打たれないより、やるべきことをできない中での大量失点になってしまった」。本拠地での戦いにあるまじきミスの連鎖。和田監督は苦虫をかみつぶした。

 敗戦に宿る沈滞。苦境を破れない現状がもどかしい。「戦いは何も終わったわけではないので、その場その場で我々は全力を尽くす。それが仕事。戦っていく中で立て直していかないと。このままではいけないという危機感は常に持ってます」。スタンドを埋めた4万6866人への謝罪。ペナントレースの先にも戦いが待つ。残り23試合を有意義に使わない手はない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス