岩田1軍ローテ奪回!31日竜戦先発へ

 「阪神紅白戦、紅組5-1白組」(22日、甲子園)

 阪神・岩田稔投手(29)が22日、甲子園で行われた紅白戦で3回無失点の好投を見せ、秋山と争っていた31日の中日戦(甲子園)の先発の座を勝ち取った。2軍でのフォーム修正が奏功し、被安打1で最速147キロをマーク。低迷から復調した左腕がこのままローテ6番手を勝ち取るつもりだ。

 苦悩の日々を乗り越え、輝きを取り戻した。ローテ6番手のイスがかかった先発マウンド。岩田が秋山に投げ勝った。中西投手コーチは試合後に決断。「もう決めた。今から伝えに行く」。31日の中日戦。背番号21が今度は復活をかけて1軍公式戦のマウンドに立つ。

 初回は1番・西田、2番・俊介にフルカウントまで粘られながら打ち取ると、3番・狩野は二ゴロ。課題の立ち上がりを無失点で切り抜けた。

 二回無死で新井良に許した唯一の安打も、右翼線への詰まった打球だった。3回1安打無失点で最速147キロ。「ゼロで終われたのは良かった」と安どした様子だった。

 バックネット裏から見つめた和田監督は何度もうなずいた。「腕が振れていた。ボール自体も悪くないし、(スピード)ガンも出ている。2軍に行ったころよりも数段良くなっていた」。首位・巨人の追走に欠かせぬ左腕の復調に口元を緩めた。

 岩田にとっては待ち望んだ1軍だ。今季は開幕ローテ入りしたが、自身3連敗で4月14日に2軍降格。5月4日のヤクルト戦で今季初勝利を挙げた後、同11日のヤクルト戦で3回1/35失点と乱れて、再び出場選手登録を抹消されていた。

 2度目の降格後は試行錯誤を続け、多くの意見に耳を傾けた。約1週間前からは体の開きを抑えるフォームに修正。「自分の中でのタイミングを変えた。いろいろ試しながら、あかんなというのが続いていたけど、きょうはいい形で出た」。重圧がかかったマウンドで結果が出たフォームにも自信をつかんだ。

 1軍では“三度目の正直”。もう失敗はできない。「今まで1軍が頑張っていたのに、自分は休んでいるような状態だった。投げさせてもらえるなら何とか取り返したい」。岩田が強い決意を胸に真の復活を狙う。

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