榎田復活!6回0封で3カ月ぶり白星

 「広島2‐3阪神」(6日、マツダ)

 不安を取り除いた肉体が、マウンドで華麗に弾む。軸のぶれない強さの中に、軽快なリズムも携えて。6回を2安打無失点。頭上に輝く白星に加え、結果と内容に大きな手応えもつかめた。完璧と言っていい、阪神・榎田の復活劇だ。

 「いい準備をしたことが、この結果につながりました。(久々の勝利も)自分が投げた試合でも(チームが)負けていない試合もあったので」

 6月5日の西武戦(倉敷)以来31日ぶりの登板だった。スムーズな立ち上がりがテンポの良い投球につながった。初回を3人で抑えると、四回まで無安打ピッチング。五回に1死から梵に左前に運ばれる初安打を許したが、動じることなく後続をピシャリと抑えた。

 久々の1軍でも、中西投手コーチは「調整でも軸がぶれてなかった。いいボールを投げていた」と振り返った堂々とした投球。思いきり、自信を持って投げられたことが大きい。6月6日に登録を抹消されてから2軍で調整。フィジカル面のリセットを図った。

 「下半身の張りが強かったので、それを取って。いいバランスで投げられた。ボールの勢いにもつながりました」

 直球の威力が戻ったことで、変化球もより生きる。榎田が目指す一つのスタイル。開幕直後の4月には、3月に現役引退を表明した元阪神の下柳剛氏に「真っすぐあってのチェンジアップ」とアドバイスを受けていた。

 「参考になる。同じ投球スタイル」と話す大先輩からの助言。1シーズンだけ一緒にプレーした11年も、目を凝らして下柳氏の投球を眺め、盗もうとしていたほど。体の不安も消えたことで、先発として理想を追い求めていく日々も再び始まる。

 79球を投げ、七回の打席で代打を送られたが、ベンチから祈るように西岡を見つめ、チームの勝利を喜んだ。「チームが勝てるピッチングができれば」。4月18日の巨人戦以来の勝利で3勝目。先発として初めての1年。一つの山を越え、再び強くなって帰ってきた。

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