和田監督「周りの方が硬くなった」

 「ヤクルト2‐0阪神」(31日、神宮)

 猛虎のキバがポキリと折られた。球団タイ記録の17安打でもぎ取った開幕星から一転、2試合連続の完封負け。19イニング連続無得点。8年ぶりのリーグ制覇に誓った開幕ダッシュは頓挫し、開幕カード勝ち越しに失敗した。

 スコアボードが映し出す無情の数字。前日と全く同じ光景。9つ並んだゼロが敗戦を示す。試合終了と同時に、ベンチを出た和田監督。歩を進める足取りは力強かったが、視線と表情には厳しさが漂った。

 「(藤浪)本人よりも、周りの方が硬くなった。打つ方にしても、守る方にしても。打ったろう!守ったろう!って。今日はそんな感じだった」。怪物ルーキーのデビュー戦を白星で飾らせようという意識が過剰になり、心の空回りが無援の要因になったと指揮官は分析した。

 中盤以降、再三の好機でため息が敵地を包んだ。岩田に次いで、藤浪にも借りをつくった。「始まったばかりだから。これから、これから」。敗戦からしばしの時を経て、和田監督が心を新たにした。

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