南野バースデー弾で8強進出決める!

 「サッカー・U-23アジア選手権、日本-タイ」(16日、ドーハ)

 リオデジャネイロ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権で、1次リーグB組の日本は16日、第2戦のタイ戦を迎える。勝てば同組2位以内が確定し、準々決勝進出が決まる一戦。試合当日が誕生日のMF南野拓実(21)=ザルツブルク=は「誕生日に大事な試合を迎えられるのは幸せ」と、日本を8強に導くゴールで自ら記念日を祝う。15日はドーハ市内でセットプレーなどの戦術確認を行った。

 勝てば準々決勝進出が決まるタイ戦当日に21歳となるMF南野は「誕生日に大事な試合を迎えられるのは幸せ。みんなで勝利を分かち合えれば最高。そういう1日にしたい」と意気込んだ。報道陣からケーキを贈られ「ケーキで祝ってもらえるなんて久しぶり」とはにかんだ。

 13日の北朝鮮戦では右MFで先発出場。チームは貴重な勝ち点3を手にしたが、南野自身は初戦の緊張感もあってプレーに硬さが目立った。前半終了間際に正確な右クロスでFW鈴木の決定機を演出したのが唯一の見せ場。後半17分にはチーム最初の交代選手としてピッチを去った。

 手倉森監督も「彼らしいプレーができなかった。悪いなりに引っ張ったつもり」と渋い表情。アンダー世代で2度敗れた北朝鮮へのリベンジこそ果たしたが、試合後は「効果的なプレーができなかった」と反省が口を突いた。それでも強気の姿勢は崩さない。「初戦の難しさは感じたが次の試合から対応してきたい。(途中交代に)ネガティブな気持ちはない」と前を向いた。

 北朝鮮戦後に行われたタイ-サウジアラビア戦は宿舎のテレビで岩波、室屋らと一緒に観戦。「普通にうまかった。前線の守備も頑張っていた」と警戒心を強めた。

 タイとは14年12月の東南アジア遠征で対戦。自身のゴールこそなかったが、2-0で勝利を収めている。C大阪時代の14年にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグでブリーラム(タイ)と対戦し、ホーム戦では2得点を挙げて4-0の大勝に貢献するなど、タイ勢相手に苦手意識はない。

 「五輪を決めて流れに乗りたい。サッカー人生が大きく変わるので、みんなでつかみ取りたい」。記念日を自身のゴールで祝い、21歳最初の日を忘れられないものにする。

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