U21代表イラクに完敗…決勝で雪辱だ
「アジア大会・サッカー男子、日本1-3イラク」(17日、高陽)
男女の1次リーグ第2戦が行われ、男子D組の日本は勝ち点3で並ぶイラクに1‐3で敗れ、1勝1敗となった。イラクは2連勝。先制された日本は0‐1の前半36分にMF中島翔哉(20)=FC東京=のゴールで追い付いたが、後半3分に勝ち越され、同27分にも追加点を許した。日本は決勝トーナメント進出をかけ、21日の第3戦でネパールと対戦する。
2度あることは3度あった。世代として2連敗中だったイラクに3失点で大敗。オーバーエージ枠の選手を3人も加えた宿敵に、完膚なきまでにたたきのめされた。それでも手倉森監督は、あくまで強気に言い切った。
「弱くて負けたわけじゃない。目指そうとしているサッカーをやろうとして、結果として負けさせられた。ここで負けたのは好都合。決勝で負かしてやればいい」
前半12分にDF室屋のクリアミスを拾われて失点。その後、FW中島のゴールで同点に追いついたが、後半開始3分に右サイドからのクロスへの対応が甘く再びリードを許すと、同27分には強烈なFKを決められ突き放された。
ただ、後半は世代最強の相手を圧倒する場面も多かった。中島、DF岩波、植田、MF金森と次々と決定機があったが、それを決めきれなかった。指揮官は「想定外は負けたことだけ。この世代の可能性を感じた。きょう決定機を外したやつはしっかり覚えておけと言っておいた」と笑い飛ばした。
この世代の選手たちにとって、イラクはアジア最大の壁だ。12年秋のU‐19アジア選手権の準々決勝で1‐2と敗戦。手倉森ジャパンの立ち上げ最初の公式大会だった今年1月のU‐22アジア選手権でも準々決勝で0‐1と辛酸をなめた。それでも着実に差が縮まってきた手応えはある。ゴールを決めた中島は「強さは感じてない。普通のチーム」と、きっぱり言い放った。
組で最も格下と見られる21日のネパール戦に、決勝トーナメント進出を懸ける。決勝まで勝ち進めば、再びイラクと対戦するチャンスが出てくる。「決勝でやれたら最高ですね」と、中島。たまりにたまった鬱憤(うっぷん)は、最高の舞台で晴らしてみせる。