徳島・小林監督激白「J1に定着する」
四国で初めてJ1に挑戦する徳島ヴォルティスが3月1日、いよいよ鳥栖との開幕戦(アウェー)を迎える。1月16日に始動したチームは高知、宮崎でのキャンプで連係を強化。J1勢との練習試合では大敗を喫したものの、大きな故障者もなく、着実に課題を克服しながら最終調整に入った。小林伸二監督(53)も手応え十分。J1定着を狙う指揮官に意気込みを聞いた。
‐いよいよ開幕戦。チームの仕上がり具合は。
「すごくいい形できている。大きな故障者もなく、J1で戦えるということで選手たちはモチベーションが高い。昨年のこの時期に比べれば、はるかにレベルが高いですよ」
‐宮崎キャンプ中の練習試合では横浜Mに1‐5、川崎に1‐4と大敗した。
「相手は動きが速く、非常に精度が高かった。細かい部分をきちんとやらないと、J1では簡単にやられてしまう。それを体で経験できたのが大きい。横浜M戦で出た課題を修正し、川崎戦ではチャンスをたくさんつくれていた。個人で対応できないならグループでやる。それで通用する部分はある」
‐若い新加入選手の動きは。
「非常に元気です。小暮(MF)は前に進む力を持っているし、窪田(MF)は体調を崩して出遅れたけど、ここに来てよくなっている。クレイトン(MF)は点を取るタイミングを知っている。ほかの新しい選手も、各ポジションでいい競争をしている」
‐四国初のJ1という期待がある。
「注目されると選手たちは集中する。プレッシャーに感じるのではなく、それを喜びに感じて戦ってくれると思う」
‐目標は。
「J1に定着すること。その足がかりとなる1年にしたい」
‐1月の始動日には「勝ち点40」を目標に掲げた。そこに到達するには、開幕ダッシュが必要か。
「15位以内に入るには勝ち点40以上が必要。W杯中断(5月中旬~7月中旬)の前の14試合で、ある程度の勝ち点を確保したい。開幕からしばらくは、仕上がりの悪いチームがある。そういうチームからできるだけ勝ち点を取りたい」
‐開幕戦の相手・鳥栖の印象は。
「J1で3年目のチームで、力をつけている。足を使うチームなので、こちらもハードワークでぶつからないといけない」
‐ホーム開幕戦となる第2節は、FWフォルランが加入したC大阪と対決する。
「宮崎でC大阪の練習試合(岡山戦)を見に行ったが、いきなりフォルランがすごいシュートを決めた。プレーが丁寧で視野が広く、一手先が見えている。鳥栖もC大阪もやっぱり強いですよ」
‐その強い相手を倒すために必要なことは。
「我慢強さ。受けに回ることが多くなるから、我慢強く守ることが重要になる。90分間ハードワークしていれば、必ずチャンスは来る。そのワンチャンスを確実にものにする攻撃をしたい」
‐J1に昇格したことで、鳴門のホームスタジアムに来るファンが増えるだろう。
「J2とは違うスピード感や、体と体がぶつかる激しさ、J1の雰囲気を楽しんでほしい。スタジアムに来て、感動してほしいですね」