“無名王者”木村翔、日本人対決制した! 強打ラッシュで9回TKO初防衛

 「ボクシング・WBO世界フライ級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 WBO世界フライ級王座戦は、王者の木村翔(29)=青木=が、元世界王者で同級1位の五十嵐俊幸(33)=帝拳=に9回2分34秒TKO勝ちし、初防衛に成功した。

 両者流血となった日本人対決を木村が制した。距離を取る相手に対し、序盤から前進しながら強打を打ち込んだ。「1発もらっても2発当てる昭和のボクシングしかできない」。陣営から指示が出た9回、コーナーに追い詰め、連打を浴びせたところでレフェリーがストップした。

 日本のファンの前で初防衛に成功し「勝ててホッとしている」と。13年のデビュー戦でKO負けして以来、苦手としてきたサウスポーが相手も、300回以上のスパーリングを行ってきた成果を見せた。

 7月に敵地で「中国の英雄」鄒市明を破って世界王者となったが、日本ではまだ無名。酒の運送アルバイトを続け、家賃5万円の5畳に住み続けたが、大みそかにその名をとどろかせた。「間違いなく引っ越すし、仕事も相談したい。オールスター感謝祭の赤坂マラソンに出たい」と“TBSドリーム”をつかむつもりだ。

 ジムの有吉会長は「もっと有名になりたい、稼ぎたい、強くなりたいという欲が人並み外れている」と評する。次戦は未定だが、鄒との再戦の可能性もある。18年1月には中国での興行に招待され、訪中する予定だ。「日本で試合もしたいが、誰とでもどこでもいい。一日でも長く、一回でも多く防衛したい」。どこまでもハングリーな王者が腹を鳴らせた。

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