田中一樹、再起戦をKOで飾る 目のけがで8カ月ぶりリング
「ボクシング・8回戦」(4日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)
東洋太平洋スーパーバンタム級13位・田中一樹(23)=グリーンツダ=が、ジョームメキン・シットダーブニット(タイ)を1回1分13秒KOで倒し、再起戦を飾った。これでデビュー6戦6勝(5KO)とした。
慎重な立ち上がりだったが、好戦的な田中が徐々に連打で相手を追い詰めていく。隙を見て放った強烈な左ボディーが突き刺さると、相手は腹を押さえたまま、もん絶し、リングにはいつくばった。「手応えも何もないまま、終わってしまった」とリングでは頭をかいた。
興国高、龍谷大と名門でともに主将を務めたボクシングエリート。一方でコンビニで“ワル仲間”とたむろっていたところを本石昌也会長にスカウトされた逸話を持つ。「あいつのいるところは人が集まる。華がある」と、会長もべた惚れのジム期待の星だ。
今年4月、元WBA世界フライ級&スーパーフライ級暫定王者のデンカオセーン・カオウィチット(タイ)を2回KOで破るなど、順調に成長。しかし目のケガで夏に予定していた試合を回避し今回は8カ月ぶりだった。
「まずは目の前の試合をしっかりと。来年、しっかりと頑張ります」。将来の世界王者候補が、満点再出発した。