元世界王者・畑中会長の長男・建人が27日プロデビュー
「ボクシング・4回戦」(27日、刈谷市あいおいホール)
元WBCスーパーバンタム級王者で、畑中ジムの畑中清詞会長(49)の長男・建人(岐阜・中京高3年)が、27日に愛知県刈谷市のあいおいホールでスーパーフライ級4回戦のプロデビュー戦に臨む。32年前に父親がプロデビューした日を門出に、国内史上初の親子世界王者へ向けた第一歩を踏み出す。
プロデビュー戦の実感が少しずつ湧いてきた。「アマの試合とは全く違う緊張感。背負うものが全然違う」。頂点を極めた偉大な父に憧れ続けた建人が、いよいよ父と同じ舞台に立つ。
ボクシングを始めるきっかけとなったのは、中学1年の時に自宅で偶然見つけた一本のビデオだ。メキシコでトレーニングに励む現役時代の父の姿には、普段目にする酒飲みの面影はどこにもなかった。必死の形相で厳しい練習をこなす姿に「すごくかっこよかった」と憧れ、自分も同じ道に進むことを決めた。
胸の内を打ち明けられないまま1年が過ぎた中2の冬。進路調査の用紙に「将来の夢・プロボクサー」と書いて両親に見せ、思いをぶつけた。「過酷な道だからやめておけ」と父からは猛反対されたが譲らなかった。毎朝4時に起きて走り、ジムにも毎日顔を出して汗を流した。自らが決めた覚悟を行動で示し続け、「芯の強さは本物。一番の武器かもしれんな」とついに父を説き伏せた。
高校時代に国内タイトルを取ることはできなかった。9月1日にジムへ入門。この日を境に父は会長となった。週に6日ジムに通い、3時間程度練習に励む毎日。自分で決めるという練習メニューには、会長とのミット打ちを必ず組み込んでいる。会長が構えるミットをめがけてパンチを打ち込み、時にはアドバイスをもらえる練習が「一番楽しい」と声を弾ませる。アマチュア時代はどんどん前に出ていくスタイルだったが、「アマとプロでは一発の強さが全然違う。もらわないようにもっと足を使え」とアドバイスされるという。
32年前の11月27日、父はプロデビュー戦に1RでKO勝ちした。建人も「1Rは様子見して、2RでKOします」とKO勝ちを宣言する。掲げる目標はもちろん「親子二代での世界王者」。国内では前例がない大きな夢に向かい、畑中建人の挑戦が始まる。





