引退騒動の高野人母美、髪切り計量で覚悟の再起戦 ばっさり約20センチ

計量の前にハサミで髪を切った高野人母美=東京・JBC(撮影・開出牧)
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 「ボクシング女子・6回戦」(20日、後楽園ホール)

 東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者・高野人母美(ともみ、29)=協栄=が19日、都内のJBCでワンダーガール・シットサイトーン(タイ)との再起戦へ向けた前日計量を行い、契約の55・6キロを両者ともリミットでパスした。高野が計量時に恒例にしているパフォーマンスでは長髪を約20センチもカット。今年の5月に引退発言から騒動に発展したことへの反省と、今回の再起戦への覚悟を示した。

 過去には、白無垢姿やヒョウ柄タイツなど自由奔放なコスチュームで自己アピールをしてきた。今回の衣装は黒色の上下ビキニというシンプルなもの。今回は自粛するのか…と思われた次の瞬間、自慢の髪の毛に自らはさみを入れた。

 関係者から「負けてからやれば」と冗談めかして水を向けられたが、「負けることはないです」と即答。覚悟の表れかと報道陣に問いただされると「そうですね。これしかないかなと(思った)」と真剣な表情で語った。

 今年5月、「(6月の)次の試合で勝っても負けても引退」との発言が騒動に発展。引退は撤回したものの、6月6日の試合は中止となりボクシング活動を自粛した。今回の出直しの試合へ向け、金平桂一郎会長からは「負けたら次はない」と厳しい言葉を突きつけられている。当初、試合が予定されていた6月6日は公開スパーリングを実施。昨年11月に初挑戦で敗れた世界戦以来、11カ月ぶりの試合となる。

 「計量パフォーマンスはなしでいこうと思って、前回(の予定試合前の)、自分の発言でいろんな人に迷惑をかけたので…。おちゃらけたことをするのはやめようと思ってたんですけど、すいません。ひらめいてしまって」と頭を下げた高野は「最初からいこうと思っています」、「1ラウンド(でKO)」と闘争心をみなぎらせた。「髪の毛を切って新しい気持ちでボクシングしようと思っているので」と生まれ変わった姿を見せる。

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