ボクシングの元ＷＢＣ女子世界フライ級王者・真道ゴー（２８）＝グリーンツダ＝が２１日、大阪市内で会見し、６月１３日、後楽園ホールで日本女子初の世界３階級王者・藤岡奈穂子（４０）に挑戦することを発表した。性同一性障害を公表している真道は、藤岡を倒して日本女子最強を証明すれば性転換手術、戸籍の変更、婚約者との結婚を視野に入れ、いずれは男子としてリングに立つ目標を明かした。

　幼少期より悩み苦しめられてきた障害。２０歳の頃には「死んだ方がいい」とすら毎日思っていた。ボクシングと出合い、生きがいになった。女性としてリングに立つのは常に違和感があったが、「女子で一番の頂点」を目指し戦い続けた。

　日本のエース・藤岡は“女子卒業戦”として待ち望んだ相手。「ベルトを獲って次のステップに」と王座奪取し、果たすべき防衛戦をクリアすれば、婚約者の彼女と家庭を持つことを考えている。

　自らの卵子を保存し、海外で性別適合手術を受ける。第三者に精子の提供を受けて受精卵を彼女に移植し、子供を授かることが夢だ。本名も橋本めぐみから橋本真道（しどう）へ変えるつもりで「男で１勝したい」と前代未聞の挑戦も志す。「人生はこれから。同じように悩む人に勇気を与えたい」と“ゴーの道”を突き進む。