恒成、恩師に最速戴冠見てもらう!

 「WBO世界ミニマム級王座決定戦」(30日、パークアリーナ小牧)

 ボクシングのWBO世界ミニマム級王座決定戦の調印式、ルール会議、前日計量が29日、名古屋市内で行われ、日本選手最速の5戦目で世界王座奪取を目指す田中恒成(19)=畑中=、フリアン・イエドラス(27)=メキシコ=とも47・5キロで一発パスした。田中は、中京高(岐阜)時代の監督で元東洋太平洋王者・石原英康氏(39)が04、05年に2度世界に挑みながらも届かなかった夢をかなえる。

 田中は上下のトレーナー、Tシャツにパンツまで青に統一した。王座決定戦のため、グローブは赤でもOKだったが青。「チャレンジャーの青でいく」と、あえて選択した。「挑む」のは井上尚弥(大橋)を超える日本最速の世界奪取。そして、師弟の夢だ。

 中京高で国体連覇など高校4冠を達成。小学5年生から才能を見いだされ、導いてくれたのが同校ボクシング部監督で元東洋太平洋スーパーフライ級王者の石原氏だった。

 04年5月、WBA世界同級王座決定戦でマーティン・カスティーリョ(メキシコ)を追い詰めながら、11回TKOで逆転負けした。05年6月の再戦も判定負け。2度、世界に届かず引退した。「生まれ変わったら、今度こそカスティーリョをぼこぼこにしてやる」。師から話を聞き、悔しさをそばで感じてきた。

 「石原先生には自分が戦っている感覚で見てもらいたい。でも今回は勝つ」。同じ岐阜出身で、名古屋のジム所属選手が地元で行う世界戦は石原氏以来、10年ぶりで相手も同じメキシカン。運命尽くしの舞台は整った。

 「最高の試合をしたい。後は気持ちを貫けるか」。04年からの12年越しの師の無念も19歳が晴らす。

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