【野球】“15年目のT-岡田”が阪神の岡田監督に感謝するわけ 2010年登録名変更1年目本塁打王で大ブレーク

 オリックス・T-岡田外野手(36)は今季で現役19年目を迎える。「T-岡田」の名前でプレーするのは15年目。登録名を変更した2010年の命名当時の思いを明かしつつ、改めて当時監督だった岡田監督(現阪神監督)への感謝を口にした。「恩師」と慕う岡田監督や常に大声援を送ってくれるファンに恩返しするために、まだまだ打席から勇姿を届けていく。

  ◇  ◇

 京セラドームに「T-岡田」のコールが響くと、ひときわ大きな歓声に包まれる。球場の雰囲気がガラッと変わる瞬間。「打席に入る前から聞こえますけど、本当にすごい後押ししてくれるので奮い立ちます。やっぱりファンあってのプロ野球ですしね」。グラウンドで戦う大きな原動力だ。

 現役生活19年目。「T-岡田」の登録名で戦うのは今年で15年目だ。09年オフに岡田監督の就任が決まり「名前を変えよう」という経緯でファンから登録名を公募し、「T-岡田」に決定。ただ正直なところ「最初はどうなんやろう…パッとしないんじゃないか」と思っていた。

 それでも、「T-岡田」の名前で戦った1年目の2010年は「6番・一塁」で初の開幕スタメン。33本塁打で本塁打王を獲得し、一躍ブレークした。調子が上がらない時にも辛抱強く起用してくれた岡田監督への感謝は尽きないという。

 「5月中旬から6月までは打率が2割なかった中でも使っていただいて。僕の恩師の一人なんですよね。結果的にその年にホームラン王を取れたことが一番大きい。一つのきっかけじゃないけど、それがあったから『T-岡田』が定着したのかな。岡田監督には、すごく感謝はしています」

 岡田監督の存在があったからこそ生まれた「T-岡田」の登録名。今や選手からも「Tさん」と呼ばれ、応援歌でも「T」と叫ぶパートがあり、完全に野球ファンの間でも浸透している。

 3月29日のソフトバンクとの開幕戦(京セラ)では、「7番・一塁」で出場し、20年以来4年ぶりの開幕スタメンを勝ち取った。結果的には4打数無安打に終わったが、3万6197人の大観衆の「T」コールが、ドーム中に響き渡っていた。

 計13シーズンでBクラスを経験し、客足が遠のく日々も見てきた。チームは3連覇中と黄金期を迎え、大勢のファンから大声援を受けられる日々は幸せだ。「もちろん昔とも違うなとは思いますし、キャンプから大勢のファンが詰めかけてくれていましたしね。ありがたい」と頬を緩めた。

 「恩師」と慕う岡田監督や、スタンドから熱烈な声援を送ってくれるファンに恩返しするために、「1年でも長く姿を見せられるように」。T-岡田は闘志の炎を、胸の中で燃やし続けている。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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