【野球】東大最強左腕・宮台が挑戦する難関・国立大からプロ入り&活躍は狭き門

 2017年のドラフト戦線が幕を開けた。有望選手のいるチームには、年明けの始動からプロのスカウト陣があいさつに赴く。話題の中心となる選手といえば、早実・清宮幸太郎内野手、そして東大・宮台康平投手が双璧だろう。宮台の初練習には、清宮の6球団に迫る5球団が訪問した。

 昨年12月下旬、宮台は初めてプロ志望を明言した。最速150キロを誇る“赤門史上最強左腕”へのプロ側の評価は高い。「ボール自体はすごい」「直球で空振りが取れる」「注目される力がある投手。東大というのはその後に来ること」と称賛の声が続き、「間違いなく上位候補」との見方で一致している。

 東大出身のプロ野球選手になれば史上6人目。04年ドラフトで指名された松家卓弘投手以来となる。さらに宮台には、東大史上初のドラフト1位指名選手になる可能性もある。

 東大からプロ入りするのも至難の業。上位指名は誰も成し遂げていない。

 新治伸治投手(65年大洋ドラフト外)

 井手峻投手(66年中日2次3位)

 小林至投手(91年ロッテ8位)

 遠藤良平投手(99年日本ハム7位)

 松家卓弘投手(04年横浜9位)

 国立大にまで範囲を広げると、主なところでは

 東京学芸大・栗山英樹内野手(83年ヤクルトドラフト外)

 筑波大・小林昭則投手(89年ロッテ2位)

 筑波大・杉本友投手(96年オリックス1位)

 横浜国大・北川智規投手(00年オリックス7位)

 京大・田中英祐投手(14年ロッテ2位)

 これでも上位は3人で、1位は杉本ただ1人。宮台が上位指名されれば“歴史的快挙”といえるだろう。

 また、プロでの実績に目を向けると、投手では杉本の126試合登板で12勝、野手では栗山の通算494試合出場が最多。実働年数では、投手から野手に転向した井手の10年が最長となっている。

 もともとルーズショルダー気味で、昨秋は左肩痛のため1試合の登板にとどまった宮台。とはいえ「あとは肩のスタミナ」とスカウト陣が指摘する課題さえ克服できれば、実力は疑いようはない。もちろん、本人も「まずは肩を万全にすること。求められているのは、エースとして1、3戦目に先発することだと思うので、そこを目指したい」と始動日に話したように、何が必要かは十分に理解している。

 すでに肩の負担が少ないフォーム改良に着手。今春リーグ戦に向けては、2月に温泉治療を兼ねながらチームとは別調整を行うなど、万全を期す予定となっている。「プロは憧れの舞台だった。自分の力で現実的なものにしたい」と言う宮台。東大初のドラ1、さらにプロでの活躍という国立大出身者の壁を壊してくれる投手になることを信じて、成長を見守りたい。(デイリースポーツ・藤田昌央)

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