DeNA逆転CS進出のキーマンは…

 目標のCS出場圏内となる3位まで、残り37試合、7ゲーム差(26日時点)。DeNAにとっては、依然として厳しい数字だが、奇跡の逆転突破へ、切り札が戻ってきた。

 期待に応える一発だったのは26日の中日戦(ナゴヤD)。左脇腹痛から38日ぶりの1軍復帰戦を迎えたユリエスキ・グリエル内野手(30)が、四回2死、チーム初安打となる先制ソロ。流れは変わり、終わってみれば7‐0の圧勝。まさに口火を切った一打だった。

 3カード連続負け越しで迎えた1戦だった。中畑監督が「起爆剤として期待したい」という言葉に応える一打。「1軍に戻って最初の試合でホームラン。最高の気分じゃないわけがない」。グリエルも復帰即弾を、独特の言い回しで表現した。

 中畑監督はグリエルを評して、こう話していた。「本当のスーパースターの雰囲気がある。長嶋さんに似ている雰囲気がね。チームに勢いをつけて、相手にプレッシャーを与えてくれる」。尊敬する恩師の名を出して、そのプレーを表現した。

 「長嶋さんに似ている雰囲気」とは?後日、中畑監督を直撃した。「何かをやってくれるという期待感がある。あとは、一言で言えばオーラだね。長嶋さんにはものすごいオーラがあった。これは教えてできるもんじゃない。本人に備わっているものなんだ」。そう話して、付け加えた。「オレもオーラがあるってよく言われるんだけどね(笑)」‐。

 6月2日の入団会見で、グリエルは「夢をかなえられるよう、CSに出られるように頑張る。信じていただいていい」と約束した。そして26日の試合後、「自分の中で一度もCS進出への期待を失ったことはない。そのために持てる力を全部出して貢献したい」と変わらぬ思いを口にした。

 長嶋氏並みのその絶大なオーラを持つ“キューバの至宝”が、存分に力を発揮したとき、CS進出が現実のものとなるか。残り37試合。存分に楽しみたい。

(デイリースポーツ・鈴木創太)

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