曙、潮崎、飯伏 待望3レスラーが復帰

元気に復帰した曙=8月16日、後楽園ホール
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 マット界に欠かせない3人が、ほぼ同時に帰ってきた。全日本プロレスの曙(45)、潮崎豪(32)、DDT&新日本の飯伏幸太(32)。曙&潮崎は8月16日の後楽園ホール、飯伏は同17日のDDT両国国技館大会で長期欠場から復帰した。曙は不整脈など体調不良、潮崎は右手親指の骨折でそれぞれ4月から欠場。飯伏は7月4日の試合で脳しんとうを2度起こしてリングから遠ざかっていた。

 全日本は、2人の欠場中に秋山準社長(44)を中心に新体制へ移行。1シリーズ遅れる形で故ジャイアント馬場さんが作り上げた王道への“原点回帰”を目指すリングへ合流した。カテーテル手術を受けるなど、慎重に療養を続けた曙は「絶好調」と言えるまで回復。復帰前に30日・愛知県体育館大会で3冠王者ジョー・ドーリング(32)への挑戦が決定した。

 4月20日の岩手・花巻大会以来の実戦だった後楽園大会はドーリングとの前哨戦となり、195センチ、135キロの王者と「一発のタックル(合戦)でご機嫌になった。(目が覚めて)緊張がなくなった」という肉弾戦を演じた。元横綱は「預けているだけ」という返上したベルトを取り返すために燃えている。

 復帰戦でライバル・諏訪魔(37)に敗れた潮崎は、今後も大一番が待つ。30日は秋山&大森隆男(44)の世界タッグ王座に宮原健斗(25)と組んで挑戦。9月開催の王道トーナメントは1回戦でドーリングと激突する。4月23日のチャンピオン・カーニバル公式戦のゼウス戦で負傷し、初優勝が消滅。親指以外は問題なく、リハビリ期間は長く感じた。試合ができないイラ立ちは強く「次に同じ箇所を骨折しても休まない」と苦笑した。結果は出なかった諏訪魔戦だが、たまったものは発散した。

 飯伏はKUSHIDAとのIWGPジュニア戦でのアクシデントで、絶対優位とされた試合に敗戦。ベルトを落とした上に安静を強いられた。楽しみにしていた新日本のG1クライマックスもキャンセル。医師の許可が出て臨んだ17日の復帰戦ではWRESTLE‐1・近藤修司の強烈なラリアートを受けて心配されたが、動き自体は欠場前と遜色なく、試合後も「大丈夫」と復活を宣言した。

 新生・秋山全日本にとって取締役に就任した曙、10周年イヤーの潮崎の戦線復帰は何よりの朗報。トップを争うヘビー級の2人を加えてフルメンバーとなり、勝負をかける陣容がそろってきた。

 やはり04年デビューの飯伏も所属する2団体にとって大切な存在だ。今年は3月6日の新日本旗揚げ記念大会でメーンを務め、オカダ・カズチカ(26)とベストバウト級の勝負を見せており、ファンも復活を待ち望んでいた。

 人気、実力を兼ね備えた3人が、遅れた分を取り戻すべく大暴れするはずだ。(デイリースポーツ・大島一郎)

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