揺らぐG勝利の方程式 防御率は6点台

 リーグ3連覇を目指す巨人の屋台骨が大きく揺らいでいる。連敗を「4」で止めた16日のヤクルト戦では勝利の方程式の一角を担う山口、マシソン、西村の3人で計5失点。前日15日の同戦ではマシソンが2/3で4失点の大乱調。八回の失点はこの2試合だけで「9」を数え、逃げ切り策が破断した。

 マシソンは今季9試合の登板で失点は早くも6試合目。「こんな悪いスタートは初めて」と防御率は12・38と散々で、年間の失点数は来日3年目でワーストの「11」となった。現在、「修正点は分かっている」とフォーム修正に着手。16日の試合前練習では最後まで居残っても上体が突っ込まないようにマウンドの後方から投球を繰り返すなど試行錯誤を続けるが、出口はまだ見えてこない。

 山口は、キャンプ中に左肩の炎症、開幕直後にはインフルエンザを発症するなど、例年に比べ調整が順調でなかったこともあるのか、万全の状態とは言い難い。13日の阪神戦では関本にサヨナラ打を浴び敗戦投手となっている。

 今季の巨人の救援陣は開幕から16試合で計28失点と安定感を欠いている。16日終了時点での救援陣の防御率は昨季の2・57から6・06と倍以上の数字を記録。ストッパー経験のある久保や昨季、中継ぎを経験した沢村は2軍調整中で、入れ替えを含めた底上げ策が取りにくい状況にもある。

 後ろを担う3人については原監督が「ウチのパターンだからね。明日も変わる訳じゃないから」と言うように代えが効かない大きな存在だ。もちろんこのままでは終わらないだろうが、万が一この状況が長引けば、今後の戦い方に影響を及ぼしかねない。

 11~13日の阪神3連戦では計2得点と、貧打に泣いた打線はここにきて復調の気配を見せている。まだシーズンは始まったばかりだが、安定した戦いを取り戻すためにも、まずは救援陣の“復肩”が急務となりそうだ。

(デイリースポーツ・野畑圭司)

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