レスリング樋口、無念の銀も判定へのボヤキなし 「東京で一番いい色を」

表彰台で悔しそうな表情をみせる樋口黎(右は金メダルをかじるキンチェガシビリ)=リオデジャネイロ(撮影・棚橋慶太)
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 「リオ五輪・レスリング男子フリースタイル57キロ級・決勝」(19日、カリオカアリーナ)

 五輪初出場で今回のレスリングチーム最年少の樋口黎(20)=日体大=が、15年世界選手権で優勝したウラジミール・キンチェガシビリ(ジョージア)に敗れ、銀メダルを獲得した。試合終盤では反則の指つかみをされたかにも思われたが、表彰式後のインタビューでは判定への不満は口にせず。「自分に足りない部分がある」と東京五輪での雪辱を誓った。

 準決勝で15年の世界選手権2位に入ったハッサン・ラヒミ(イラン)を破るなど快進撃を続けてきた樋口だったが、決勝では相手の老獪さに屈した。ルール上、同点の場合に勝者となる最後のポイントを相手に奪われた状態で終盤へ。樋口は手首をつかまれまともに組み合うことすらできずに時間ばかりを経過させられた。最後は日本陣営から反則となる指をつかむ行為があったのではないかとチャレンジもされたが、認められず。最終的には3-4で敗れた。

 銀メダルを胸に樋口は「やっぱり決勝も内容的には五分五分で勝てる試合で、最後、金メダルを取れなかったのが悔しいです」と静かに語った。快進撃にも「一番でなければ意味がないと思ってやってきたので。二番は悔しいですけど、自分の持てる技とか、指導してくれたコーチや先生たちの応援があっての表彰台だと思っているので、銀メダルには感謝して、次のステップへ向けて頑張りたい」と結果へのこだわりを口にした。

 インタビュー中は判定への不満は口にせず。「後悔はないんですけど、悔しい部分が多くて。一番になるためにはまだ何か自分に足りない部分があるんじゃないかと見つめ直して、このオリンピックをステップにしていきたいです」と自分の実力不足を挙げた。「今の実力でも世界でも通用するレベルと分かったので、これを自信にして。銀メダルを見て悔しさを思い出して、次の東京では一番いい色を獲れるように頑張りたいです」とさらなる成長を誓った。

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