スーパーサブ横山が決勝ゴール!
「女子東アジア杯、日本2-0中国」(8日、武漢体育中心)
最終戦2試合が行われ、既に優勝の可能性が消滅していたサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は地元中国を2-0で下し、今大会初勝利を挙げた。日本は通算1勝2敗の3位で大会を終えた。後半43分に途中出場のMF横山久美(21)=AC長野=のゴールで先制すると、同48分にMF杉田亜未(23)が追加点を挙げた。
落ち着いて右足を振り抜いた。0-0の後半43分、MF中島のスルーパスに抜け出したMF横山がゴール左に決勝ゴールを突き刺した。「(中島)依美さんからナイスボールが来て、決めるだけだった」。今大会3試合全てに途中出場している“チャレンジなでしこ”の“ジョーカー”が最後に大仕事をやってのけた。
過去2試合は満足なプレーを見せられず、佐々木監督から「この間の情けないプレーの分、今日は絶対に点を取って帰って来い」と送り出された。「最後のチャンスだと思ってピッチに入った」と言う背番号16は「結果が出せて良かった」と控えめに笑った。
MF猶本光(21)らと出場し、準優勝に輝いた10年U-17(17歳以下)女子W杯の準決勝北朝鮮戦で5人抜きゴールを決めた。同年の国際サッカー連盟(FIFA)最優秀ゴール賞(プスカシュ賞)にもノミネートされ、世界に名を轟(とどろ)かせたドリブラーが久々に決定力を発揮した。
ただ、満足はしていない。「3試合出させてもらったけど、スタートから出ることができなかった。体力とかまだ足りない」と先発出場へ強いこだわりを見せた。サッカー人生の弾みとなるゴールにできるかは「これからの自分次第」。殊勲の21歳は浮かれることなく足元を見据えた。
