元東洋王者・好川菜々 8カ月ぶり再起戦
夫婦でメキシコ武者修行中のボクシング元東洋太平洋女子ライトフライ級王者・好川菜々(37)=堺東ミツキ=が、19日(日本時間20日)にメキシコシティーでデニッセ・デラクルス(メキシコ)とフライ級6回戦を行うことが1日までに決まった。好川は8カ月ぶりの再起戦となる。
個人マネジャーで夫の野上真司氏によれば、当初は11月21日にメキシコ国内王者との対戦を予定していたが、ドタキャン。その後もオファーを断られ続け、1カ月も試合が延期されたという。
異国の洗礼も、心身ともに鍛え抜くための試練。現地メディアのインタビューにも、堂々と英語でこうスピーチした。
「この試合は私の夢のスタート。相手がなかなか決まらず心中は穏やかでなかったけれど、今はとてもスッキリしている。私は自分という商品を本場のプロモーターにセールスし、ビッグチャンスを得るためにメキシコにやって来た。必ずエキサイティングなファイトをする。日本では女性のことを大和撫子(やまとなでしこ)と言いますが、私はメキシコの“NADESHIKO”になる」。
“日本の美女ボクサー”として注目度はアップ。野上氏によれば、次戦の内容を現地プロモーターが高評価すれば世界戦を組む可能性もあるという。
好川はアマチュアで全日本女子3階級制覇したエリートとして、13年8月にプロデビュー。昨年3月、3戦目で東洋太平洋王座を奪取した。今年4月に5戦目で世界初挑戦したが、WBA世界女子ミニマム級王者・アナベル・オルティス(メキシコ)に判定で完敗した。
37歳という年齢からも進退に迷ったが、7月7日に野上氏と正式に結婚。8月1日に結婚式を挙げ、夫婦で悲願の世界奪取へ再スタートを切った。
メキシコではアイドル的存在のオルティスとも現地で交流。「彼女が勝てる世界王者はメキシコにもたくさんいる。この試合でメキシコのファンにNANAの実力を披露してくれるでしょう。勝ったらタコスでお祝いよ」と、エールを送られた。