藤田対諏訪魔はIGFなら サイモン氏
IGFのサイモン・ケリー猪木取締役が7日、都内で取材に応じ、全日本・諏訪魔が熱望する藤田和之戦について、観客動員不振を理由に全日本での開催に難色を示し、IGFマット限定で受諾する考えを明らかにした。5日のIGF大阪大会に諏訪魔が来場したが、翌6日の全日本後楽園大会に藤田が姿を見せず、前進一転、急ブレーキのかかった“夢対決”。IGFからの新たな“条件提示”でますます先行き不透明になった。
大阪で諏訪魔から6日のチケットを2枚手渡されたサイモン氏は、藤田との来場を検討しながら見送ったという。「ギリギリ間に合う手はずは整えていた。でも、知り合いから(当日の)会場の写真が送られてきて、あまりに空席が目立っていたのでトーンダウンした。営業的に使われてる感じもあったし。ゴールデンウイークで各団体とも集客している中、全日本だけ…。(アントニオ)猪木会長から『運のないところと付きあうな』と言われてるし」と理由を説明した。
「(全日本に)観客が入っていたとしたら、盛り上げて、(猪木会長の意向も)ひっくり返してでもとなるけど」と渋い表情。完全決裂ではないとしたが、「やるなら、大きい舞台でお客さんも入るウチでどうですか?という感じ。あちらへ行くというのはどうも…。藤田選手にも失礼になるし」と全日本にとって屈辱的な条件を突きつけた。
6日に藤田の来場を期待していた諏訪魔は「逃げたとしか思えない。気持ちを踏みにじられた」と怒りを見せ、後押ししていた全日本・秋山準社長も今後へ向け、「オレ(の中で)はない」と不快感を表明。反応を伝え聞いたサイモン氏は「どうぞ怒って下さい」と平然としていたが…。馬場イズムと猪木イズムのぶつかり合いの末、迎えた難局。IGF側の“駆け引き”に、諏訪魔サイドの出方が注目される。
