王者三浦、挑戦者と20秒間にらみ合い
5月1日に東京・大田区総合体育館で行われるボクシングのWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が30日、都内のホテルで行われた。
4度目の防衛戦に臨む王者三浦隆司(帝拳)は、リミットちょうどの58・9キロ。挑戦者の同級6位ビリー・ディブ(豪州)も58・9キロでともに一発でパスした。
計量を終えてコーンスープや果物で栄養を補給したチャンピオンは、挑戦者の印象について聞かれると「試合が近づくにつれてピリピリして引き締まってきた」と警戒。恒例のフェイスオフではお互いに鋭い眼光でにらみ合い、立会人に離れるように促されるまで約20秒間、まったく視線を外そうとしなかった。「すでに試合は始まっているということ」と三浦は静かに闘志を燃やした。自慢のボンバーレフトを炸裂させて3連続KO防衛を目指す。
対するディブは地元の豪州から駆け付けたメディアのインタビューに笑顔で対応。「素晴らしいコンディションだ。最高の準備ができた。ハッピーな終わり方をしたい」と早くも勝利を確信している様子。フェザー級時代に3度、世界タイトルにアタックしたが失敗に終わっているだけに、今回は何が何でも負けられない。「このスーパーフェザー級という階級は自分にとても向いていると思う。WBCのベルトを国に持って帰れるように頑張る」と気合を込めた。
また、スーパーフライ級に階級を上げて再起を図る元世界2階級制覇王者八重樫東(大橋)は、リミットぴったりの52・1キロ。対戦するソンセンレック・ポースワンジム(タイ)も52・1キロでともに一発でクリア。昨年の12月30日以来の実戦に臨む八重樫は、「無事に再起できるように気を抜かずにやりたい。“八重樫はまだ生きているんだ”というところを見せたい」と力強く語った。
メーンでプロ7戦目(162ポンド契約・10回戦)を行うWBC世界ミドル級7位の村田諒太(帝拳)は73・3キロ、WBO世界ミドル級14位のドゥグラス・ダミアン・アタイジ(ブラジル)は73・0キロだった。