【ボート】田村隆信が勝負の6月!
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SG・オールスターは平本真之(32)=愛知・96期・A1=の優勝で幕を閉じ、自身初となるグランプリ出場へ大きく前進した。ひと息つく間もなく、6月以降もグランプリに向けたし烈な賞金バトルは続く。6月2日からは2年の休催期間を経て、今年4月にリニューアルオープンした鳴門で再開後初のビッグレースとなるG1・大渦大賞が開催される。地元のエースとして強力な遠征陣を迎え撃つ田村隆信(38)=徳島・85期・A1=に休催期間中の思いや地元周年への意気込みなどを直撃した。
-鳴門が2年ぶりに再開。地元がない間の思いは。
「走ってみて、やっぱり地元があるのはいいなという感じ。休んでいる間はないものはないで、仕方ないので他の場を走ってましたけど、いざ水面を使えるようになって、練習しだしてからですからかね」
-待ちに待ったというわけではない。
「待ちに待っていたというわけではないですよ。でも(再開の)直近1ヶ月ぐらいになって早く走りたいと思った。近づいてきてやっぱり地元がある方がいい。違いますね。何をするにも地元がいいです」
-何が変わっていた。
「スタンドが変わっていたので見え方が違う。地元の見え方ってあるので。風の方向も変わっていた。以前は吹かない風が吹いていた。設備は大きく変わっていないけど、使いやすくなっているし、きれいになっています」
-スタートの見え方も変わった。
「そこは今からつかんでいかないといけない部分。これからつかんでいくにあたって、(GWシリーズで)1回走れたのは大きい」
-そのゴールデンウイークシリーズを走って。
「仕上がりは悪かった。エンジンはいいんでしょうけど、結局1節間かけてもペラを調整仕切れなかった。試したいことが試せなかった」
-最近の調子は。
「探り探りですね。気温も休む前とはだいぶ違うので。今からも気温が変わりやすい時期なので。一定しだしたらそこそこ、こういう感じっていうのは出てくるけど…そこは永遠の課題ですね」
-田村選手は鳴門で開催されたG1で2回優勝しています。
「地区選とMB大賞は勝ってます。周年はまだは勝ってないです」
-やはり周年は勝ちたい。
「MB大賞は名前が残らないんで。周年の方が歴史に名前が残る。鳴門の歴史に名前を残したい」
-地元のエースとして取りたい。
「エースと呼ばれているからどうこうじゃなしに、個人として取りたい」
-7月に地元で開催されるSG・オーシャンカップの出場権利を勝負期間内で決められなかった。
「力及ばずだった」
-最後のからつ・G2戦では機力的に苦しい中、最後まで頑張ったが勝負駆けは成功しなかった。
「できることはやった。悔いは残ってないけど、反省点はあった。反省はするけど、後悔はないです」
-SG・グランドチャンピオン(6月21~26日・蒲郡)を勝てばまだ可能性はあり、ゼロではない。
「6月は勝負レースが多いので」
-グラチャン前にまずはここですね。
「自分が鳴門で出られる1番大きなレースなので。6月は鳴門、まるがめ、グラチャン、僕の中で勝負の月やなと思ってます。どれもこれも勝ちたいレース」
-勝負というのは今年1年の勝負ということですね。
「そうですね。オーシャンカップの勝負駆けに失敗した時点で、(目標は)グランプリっていうところに。今年に関してはね」
-ここで順調に行けば年末に向けてもいい位置に付けられる。
「自分的にタイトルはもっともっとほしい。マイスターにも呼ばれないでしょうし。(取材した大村周年でボートレース殿堂、マイスターに選ばれた6人の元選手がエキシビジョンレースを行った)呼ばれるってことはそれだけ他人に認められること。自分が出たい出たいでは出られない。それを考えたら自分にはタイトルが足りない」
銀河系軍団と呼ばれる精鋭ぞろいの85期の中で、もっとも早くSGを制覇し同期をけん引している田村。これまでにSGを3回、G1を9回制覇し輝かしい実績を誇っているが、まだまだどん欲にタイトルを狙っている。地元の鳴門、準地元のまるがめ、オーシャンカップへラストチャンスとなるグラチャン。メイチの勝負に挑む田村に要注目だ。(関西ボート担当・貞友之)