４月２６日に虚血性心不全で亡くなったタレント・前田健さん（享年４４）の通夜が２日、都内の斎場でしめやかに営まれた。公私に親交が深かった女優・南野陽子（４８）は「まだやっていないことが多すぎるので…悔しいです」と涙で語った。

　出会いは前田さんのデビュー前。「健ちゃんがデビューするってなって、ライブを見に行ってファンになった」のがきっかけで、ライブでの振り付けを依頼したり、映画や旅ロケなど、公私にわたり同じ時間を共有した。２カ月に１回は南野の自宅を訪れてもいたという。

　東日本大震災後、東北に慰問に訪れると偶然、同じ街で出会ったこともあったという。「『考えることが似てるんだね』って（言い合って）すごく仲良くしていた」と振り返った。

　最後に会ったのは、昨年のクリスマス。「とってもさみしがりやで、ナイーブで、人の感情を細かく察することができる、優しい人。後輩でしたけど、先輩のように頼もしくて、説教してくれるときもあって…」と故人をしのんだ。

　前田さんの遺体と対面したのは数日前。「お顔を見ても、現実なのに現実か分からない。すごく、やさしそうなにこやかな顔でした。会うと気持ちも整理つくかなと思ってたんですけど、その逆でどうしようって…」と声を詰まらせた。