HKT 思い出の劇場でラスト公演

 アイドルグループ、HKT48が31日、本拠地のHKT48劇場で全メンバー(44人)出演の「HKT48劇場移転特別公演」を行い、2011年11月26日のオープン以来、約4年4ヶ月を過ごした同劇場に別れを告げた。ヤフオクドームに隣接する商業施設「ホークスタウンモール」(福岡市中央区)が再開発のため3月末で閉鎖。それに伴い同施設内にある劇場も閉館することになった。HKT48は4月から、活動の拠点を福岡市・天神にある「西鉄ホール」へと移して新たなスタートを切る。

 この日は午前中、チームK4による「シアターの女神」、午後からチームHによる「最終ベルが鳴る」の千秋楽公演があり、終日、大勢のファンが劇場に詰めかけた。

 最終公演となる全メンバー出演の特別セットリスト「劇場移転記念特別公演」は18時半から。劇場公演通算出演回数695回でメンバー最多出演となる1期生の下野由貴の影アナで始まった。

 公演ではそれぞれのチームの公演デビュー当初の曲など全20曲を熱唱。兒玉遥は「“ちょいうる“きちゃいました」と昔を懐かしみ、若田部遥は「劇場がみんなの心の中に残ってくれたらいいな」と話していた。

 終盤の「約束よ」では、チームHキャプテンの穴井千尋が「約4年半、たくさんの方と出会い、ここまでくることができました。本当にありがとうございます。次は西鉄ホールでたくさんの方とお会いできるのを楽しみにしています」と挨拶。感謝の気持ちを込めて全員で熱唱した。その後のアンコールでは30日に発表されたばかりの新曲で7枚目シングルの「74億分の1の君へ」が劇場初披露され、ミュージックビデオも初公開された。メンバー全員、涙を見せることはなく、最後まで明るく元気にステージではじけ、最後の公演は幕を閉じた。

 公演が終わり、観客はメンバー全員に見送られて劇場の外へ。しかし、劇場前には営業終了を惜しむファンら200人近くが帰らずにとどまった。しばらくすると尾崎充・劇場支配人が入口に登場。大勢のファンを前に御礼の言葉を述べた。その後、博多1本締めが行われ、ようやくお開きに。「ありがとう!」と叫ぶファンや、「終わったねー」と言い合いながらファン同士抱き合う光景もみられた。

 一方、劇場隣の特設会場では、28日から31日まで「HKT48感謝祭~さよなら大劇場展~」が開催され、最終日のこの日は入場規制するほどの盛況ぶり。2011年のグループ結成から現在までのHKT48の歩みをまとめ、裏話がたくさん詰まった計約70メートルにも及ぶ巨大年表や、衣装や小物などメンバーゆかりの貴重な品々を展示。

 エントランスの有料音声ガイドでは、兒玉遥が「ようこそ、来てくださってありがとうございます。2011年11月26日、『手をつなぎながら』公演の1曲目『僕らの風』で幕を開けた瞬間から、HKT48劇場の歴史は始まりました。あのころの私たちは何もできないヒヨコの集団でしたので、スタッフさん、ダンスの先生、ファンのみなさんなど、いろんな方々に迷惑をかけながら、毎日必死に劇場のステージに立っていました」と結成当初を振り返るコメントも。

 巨大年表の最後は「2016年3月31日 HKT48劇場最終公演日」。そこには「1588日間の歴史に幕…だが、HKT48の物語は終わらない!」と書かれていた。

 新しい劇場は、福岡市の中心部、天神地区にある商業施設「ソラリアステージ」6階にある「西鉄ホール」。HKT48の専門劇場ではないが、西鉄福岡(天神)駅や西鉄バスセンターとも直結。交通の利便性が高く、九州はじめ全国から来館しやすい立地にある。30日には「チームT2」の発足を発表しチーム再編を行ったHKT48。たくさんの思い出が詰まった劇場を巣立ち、4月28日から新天地で再び公演を始める予定だ。

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