植村直己冒険賞に本多有香さん
極地、山岳、海洋などにおいて人間の可能性に挑んだ勇気ある業績を残した人に与えられる「植村直己冒険賞」2015年度の受賞者発表会見が29日、東京・千代田区の明治大学紫紺館で行われ、極極の原野で犬たちと暮らし、マッシャー(犬ゾリ使い)となる夢を実現、北米二大犬ゾリレース完走を果たしたマッシャー・本多有香氏(43)が受賞した。
カナダ・ホワイトホース在住で27匹の犬と暮らす本多氏はニット帽姿で登場。「小さい頃、テレビで見ていた植村さんという大ヒーローの賞をいただけることになり光栄です」と喜びを口にした。
人生そのものが冒険だった。1994年のカナダ旅で犬ぞりに感動を受け、98年に単身カナダに飛び込み修行を積んだ。森を自力で切り開き自身と犬の小屋を作り、多くの仕事をこなしながら資金を工面。12年、15年の犬ぞりレースで1600キロを完走した。
本多氏は「犬と一体になれる。やったらやめられない」と魅力を語り、「これからも、うちのかわいい犬たちと一緒に幸せに犬ゾリを楽しんでいきたい」と穏やかな表情で語っていた。
