橋下氏、引退後は弁護士として闘争宣言

 大阪市の橋下徹市長(46)=大阪維新の会代表=は23日、12月18日の政界引退後は、分裂問題で紛糾する維新の党の解党を押し進めるため弁護士として関与する意向を示し、解党に反対している現執行部を「バンバン刑事告訴します」と宣告した。

 大阪市役所で記者団の質問に答えた。分党か解党かで紛糾する維新の党について橋下氏は「政党の体をなしていない。残しておくと国に対して害悪。解党して政党交付金を国庫に返納する」との方針を示した。

 維新・松野頼久代表ら東京組は解散に否定的だが、橋下氏に近い大阪組は「現執行部は任期切れ」と主張し、24日に大阪市内で臨時党大会を開き、解党を決議する。大阪組は新代表を選出する方向で、松野氏と新代表の“2人の代表”が併存する異例事態となる見込み。

 橋下氏は、大阪組が選出した新代表のもとで解党手続きを進める見通しを示したうえで「僕が12月18日以降『解散のためだけに存続する維新の党』(大阪組)から依頼があれば、弁護士として関わっていくのでは」と述べた。

 現在、同党の政党交付金が入金された口座は、大阪市の党本部で保管されており、東京組が返還を求めている。これに橋下氏は「そんなの(渡したら)永田町組のコネズミ連中が、また飲み食いに使うからですよ。何に使ってるかさっぱり分からない。無駄遣いされないよう適正に管理して、交付金を国庫に返納します」と語った。

 口座も凍結させていることを明かした。

 一方で、東京組がすでに同党の登記簿を変更していると指摘し「勝手に住所変えて、印鑑証明を使えなくしている。私文書偽装になるかもしれないし、これはもう12月19日から刑事告訴バンバンやりますよ」と宣告した。

 これまでに執行部側は、大阪組の国会議員や、地方議員ら計165人を除籍処分としており、24日の党大会も無効と主張している。

 一方の大阪組は、任期切れの執行部から受けた除籍処分は無効とし「『維新の党幹事長』を名乗る今井雅人殿」と宛て書きした不服申ての書面を送付。対立は収まりそうにない。

 橋下氏は、解党を目指す理由について「大阪の地方議員が全国を駆け回ったおかげで、国会議員が比例票で当選できたのに、(執行部は)聴聞もなく除籍にした。最悪だ。いかに地方議員をバカにしているのかが分かった。国に影響力のないヘナチョコ国会議員にやられっぱなしで地方分権なんてできない」と怒りをあらわに。

 執行部側も刑事告訴を示唆していることを問われると「お互いやりあったらいい。どんどんやったらいい」と述べた。

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