橋下氏自戒の念込め自虐演説

街頭演説を行った橋下徹氏(左)と吉村洋文氏=大阪・難波
街頭演説を行った橋下徹氏(左)と吉村洋文氏=大阪・難波
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 大阪市の橋下徹市長(46)=大阪維新の会代表=が4日、自身の後任を選ぶ11月の大阪市長選に出馬表明している吉村洋文・前衆院議員(40)と大阪・難波で街頭演説を行った。同じ弁護士で、大阪市議経験もある吉村氏を後継者に指名した橋下氏は「僕もこの顔が欲しいわ!」と“男前”をうらやみ、笑いを誘った。さらに、茶髪弁護士から大阪府知事に立候補した我が身を振り返り「テレビで名前が売れたから立候補できた。中身も何にもなし。そういう人をポコポコと知事や市長にするのはやめましょう」と自虐ネタで訴えた。

 駅前広場に約1000人の聴衆を集め、約40分にわたって演説を行った。

 すでに大阪市議の柳本顕氏(41)=大阪自民=も出馬表明しており、市議経験者の対決となりそうな次期市長選。大阪の選挙には「お笑い100万票」なる“著名人有利”を表した言葉もあるが、橋下氏は「有権者の皆さんも考えてくださいよ。僕が大阪府知事になったときは、茶髪に汚いGパンはいて、色つきメガネで下ネタばかりの、いいかげんな弁護士で、テレビで名前が売れてたから立候補できたんですが、思い出しますね~。最後の訴えで『大阪を変えさせてください』と中身も何にもなし。恥ずかしくてしょうがない」と自虐的に語り、頭をかいた。

 そのうえで「(11年・市長選の)僕の対立候補もMBSのアナウンサー(平松邦夫氏)でしたが、そんな人がポコポコ知事や市長をやったらダメなんです」と“有名人票”をけん制。「これまで名前が売れてるとかで判断されてしまって、地域の政治のことを知ってる人が立候補できなかった。今回は、選挙の王道だと思ってます。政策の中味をしっかり見て、本当の意味での選挙が始まる。歳も41歳と40歳の対決。ワクワクします」と政策選択選挙を強調した。

 柳本氏が吉村氏について「橋下の仮面をかぶった候補」と指摘していることを挙げ「ちょっと待て。言うのも悔しくて腹が立つけど、僕らふたり並べてみてください。吉村さんに、僕の顔が必要ですか?僕が吉村さんの顔が欲しいわ」と笑いを誘った。

 後継者の吉村氏が、9カ月で衆院議員を辞して市長選に挑戦することに、橋下氏は「国会議員は給料も高くて、楽に、のんべんだらりとしていられるのに。こういうメンバーでないと本気で東京とケンカしながら大阪で政治はできません」と訴えた。

 自身の知事、市長としての8年間を「暗黒の大阪を、破壊的な改革で壊しまくってケンカばっかり。やりすぎた部分もあります」と振り返り、吉村氏について「僕に欠けている部分もありましたが、後をお任せしたい吉村さんは、人柄もよくて、マジメで誠実。何と言っても対話、協調。しっかり話をして、粘り強く、修復的な改革もできる人です」と評した。

 選挙戦に向け「大阪の自民党は東京に無視されてて政治力がなくて何もできない。ろくなもんじゃない。暗黒の大阪に戻してはいけない。僕も自分の選挙のように死力を尽くして戦います」と宣言していた。

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