間寛平 師匠の花紀京さんを悼む

 吉本新喜劇でボケ一筋として活躍した花紀京(はなき・きょう、本名・石田京三=いしだ・きょうぞう)さんが5日、肺炎のため大阪市内の病院で死去した。78歳。03年5月以降は病に伏せり、闘病生活を続けていた。6日午後、大阪市内で通夜が密葬形式で営まれ、弟子の間寛平(66)らが参列した。

 花紀さんの付き人を務めていた寛平は仕事で仙台に滞在していたが、師の訃報を受けて大阪に駆けつけた。「すごい味のある、誰もできないような芝居をする。足元にも及ばないです。もう1回、芝居を見たかった」と舞台復帰を果たすことなく逝った師を悼んだ。

 花紀さんは長い療養生活を送っていたが、寛平は夫人とともに年に数回は見舞いに行っていた。今年も病室を訪れたが「顔色もいいし、大丈夫やな」と特に大きな変化はなかったという。

 寛平にとって、花紀さんは「すごい怖かったです。すごい怒られました。何か分からんけど、すごい怒られました」と最後まで厳しい師匠だった。仕事現場には「1時間前には必ず入れ」と指導されていたが「ギリギリに入ってすごいどつかれたこともある」と失敗談を披露した。

 「確かに怒られるよね。そういうことがいっぱいありました。でもいい思い出です」と話す一方で「褒められたことは全くないね」という。寛平が新喜劇座長に就任した際にも、花紀さんは喜んでくれたが「ちゃんと間とか、勉強せなあかんで」と忠告されたことを明かした。

 ただ「後半はすごいやさしかったです。逆に全く怒らなくなりました」という。それでも、褒めてもらうことはなかった。寛平は「もっと頑張れよ」との叱咤(しった)激励と解釈し、精進を続けた。

 やさしかった一面として、付き人時代に「寛平、俺の役をするか。やってみい」と、セリフが2~3個の役を譲ってもらった思い出などを挙げていた。

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