辞職拒否の上西氏に維新「議席返せ」

 維新の党の松野頼久幹事長が5日、大阪市内で会見し、3月の衆院本会議を欠席した前後の不可解な行動が疑惑騒動に発展した上西小百合衆院議員(31)を除名処分とすることを正式発表した。議員辞職を拒否している上西氏が前回総選挙で比例区で復活当選していることに関して、松野氏は「当然、議席返還を求め続ける。議席を戻していただければ」と語った。

 上西氏は前日4日に維新・橋下徹最高顧問からの辞職勧告を一蹴していたが、この日、松野氏も党としての辞職勧告を拒絶されたことを明らかにした。上西氏は「どうしても任期をまっとうしたい」と応じなかったという。

 上西氏は昨年12月の前回総選挙で衆院大阪7区から出馬して敗れたが、比例区で復活当選している。同衆院選は維新惨敗が予想され、実際に小選挙区は大苦戦の結果となったが、比例票で30議席を獲得し、改選前と同水準の41議席を守った。上西氏も比例票に救われた1人だった。

 このため松野氏は、上西氏への議席返還要求について「当然、求め続ける。比例で当選しているので、議席を戻していただければありがたい」と求めたが、一方で「今の制度では、本人に『どうしても自分は無所属でやる』と言われたら、こちらはどうしようもない」と苦い表情を浮かべた。

 現行制度では、比例区で当選した議員が所属政党を離れても、他政党(当該選挙後に発足した党を除く)に所属しない限り失職しないルールで、今回の場合も上西氏が無所属などで活動継続が可能。

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