大阪・朝日放送（ＡＢＣ）の浦川泰幸アナウンサー（４３）が２７日、５年間司会を務めた朝の情報番組「おはよう朝日です」（月～金曜、前６・４５）を“卒業”し、後任の岩本計介アナウンサー（３９）にバトンタッチした。

　浦川アナは２０１０年４月、２０年間務めた前任の宮根誠司氏から関西の“朝の顔”を引き継いだ。出演最終日のこの日、番組終盤に東貴博、石田純一と東尾理子夫妻、中田良弘氏、矢野燿大氏、桧山進次郎氏らコメンテーター陣のメッセージＶＴＲがサプライズで流され、目をウルウルさせる場面もあった。

　スタジオには過去に関わったスタッフや関係者がたくさん駆けつけた。共演の井上公造氏から贈られた花束を手に「皆さんのおかげで関西で一番の番組を続けることができました。本当にありがとうございました」と最後は笑顔で視聴者に感謝の思いを伝えた。

　１９７９年４月から続く看板番組の大役を務め上げたが、「宮根さんの時は視聴率がすごく良くてお化け番組だった。視聴率を下げるとか、番組が終わることになったらどうしようという思いがあって、自分でプレッシャーをつくっていた。毎日押し潰されそうでした」と振り返った。「やり切ったとは全く思っていません。悔いの残らないようにやってから代わりたかったというのが今の本音です」と素直に告白した。

　「前任の宮根さんが２０年おやりになって、僕が５年となると、何年か経って歴代ＭＣの年表ができた時、４分の１のスペースしかないので『浦川さんという人はアカンかったんやな』と思われるのがつらい」と笑わせた。

　後輩の岩本アナには「あまり長くやられると年表が嫌なんですけど」と冗談も交えつつ、「（岩本アナは）３９歳ですから、定年までやってくれたらいいと思います。２０年やりましょう。宮根さん超えを狙ってください」と熱いエールを送った。

　この５年間は夜１０時台には床に就き、早朝４前起床で５時出社という生活が続いた。「平日の午後にスーパーに買い物に行くのが好きなのですが、土日しかできなくなるのが一番悲しいです。５年経って夜のテレビ番組がどう変わっているかも楽しみです」と明かした。

　３０日からは夕方のニュース情報番組「キャスト」（月～金曜、後４・５８）のメーンキャスターを担当する。「『おはよう朝日です』で勉強させてもらったことを夕方で生かせないことはないと思っています。タイトルは『キャスト』ですけど、僕は“キャスター”ではなくて、司会者というつもりでできたら」と“夕方の顔”への抱負を語った。