たかじんさん妻 中傷男性訴えた裁判開始

 昨年1月に食道がんのため死去したタレントやしきたかじんさんの妻・家舗さくらさんが、たかじんさんの30年来の知人とされる大阪市の男性Aさんに対し、1000万円の慰謝料を求める民事訴訟の第1回口頭弁論が9日、大阪地方裁判所で行われた。

 この日はさくらさん側の代理人弁護士2人のみが出廷し、被告側は欠席。口頭弁論は約5分で終了した。さくらさんの代理人弁護士は閉廷後、報道陣の取材に「お話できることは何もありません」と口にするにとどめた。

 訴状によると、Aさんが自身のブログで、昨年5月から11月にかけて数回、さくらさんについて記述し、名誉を傷つけたとしている。具体例として、たかじんさんの余命5カ月だと医者から知らされ、たかじんさんに入籍や高額の買い物をねだったとしたこと、またイタリア人男性との婚姻歴があり、たかじんさんとは重婚状態だったとしたことなどが列挙された。

 その上で、Aさんはブログでたかじんさんと極めて親しい仲であることを記載し、ブログの内容を真実だと受け止めさせるとしている。Aさんはすでに、ブログ内の当該記事は削除している。

 さくらさんはこれまで、たかじんさんの弟子の歌手・打越元久氏によって名誉を傷つけられたとして1000万円の損害賠償を求めており、2月18日には第1回口頭弁論が行われた。

 また、たかじんさんの闘病生活を支えた様子を描いた、百田尚樹氏のノンフィクション「殉愛」に関し、昨年11月にたかじんさんの長女が、プライバシーを侵害されたとして、発行元の幻冬舎に出版差し止めなどを求める訴えを東京地裁に起こしていた。

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