デブ芸人ユニット「豊満乃風」がアツい

本気のレゲエサウンドに取り組む豊満乃風(左から)デブ旦那、GOHAN-KUN、REDCURRYRICE、SHOCK-ZAI
小倉競輪場で熱のこもったライブパフォーマンスを演じる豊満乃風
熱のこもったライブパフォーマンスを演じる豊満乃風
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 平均体重108キロの「豊満乃風」。トレードマークのオレンジのつなぎを着て、湘南乃風をリスペクトしたレゲエサウンドで歌い、汗だくになって跳ぶ。そのステージは熱いというよりも、まさにデブ特有の暑苦しさ。しかし、豊満乃風のライブは本気度がビシビシ伝わってくる。

 メンバーはお笑い芸人の4人。デブ旦那(ダイノジ大地)、GOHAN-KUN(どりあんず平井)、RED CURRYRICE(デッカチャン)、SHOCK-ZAI(こりゃめでてーな大江)。豊満乃風は24日、福岡県北九州市の小倉競輪(北九州メディアドーム)で本紙の取材に応じた。ユニット誕生はデブ旦那の相方であるダイノジ大谷の発案。デブ旦那は「それでみんなで集まってみて、面白そうだなということで始まった。それにみんな湘南乃風さんが好き」ときっかけを明かす。

 すでにアルバムも2作発表しており、収録曲のほとんどをSHOCK-ZAIとRED CURRYRICEが作曲。歌詞はユニット発案者のダイノジ大谷のアドバイスを受けながら作られている。SHOCK-ZAIは「もともとは相方が物まねばかりやっていて、自分はラッパーをやっていた。その経験を生かせるのはありがたいし、真剣な歌詞を作っている。大谷さんに歌詞を出してみて“そんなんじゃ心に響かねえ”とか言われながら作る」と明かす。

 楽曲はデブ体形の苦労をネタにしたユニークな歌が中心。デブ旦那が大分出身ということでJリーグの大分トリニータの応援歌も制作。「完全な非公認で勝手につくった。経営理念に共感してつくった(カレー店の)ココイチの曲とかもある。アンオフィシャルが多いね」とデブ旦那は笑う。

 ライブでは本家の湘南乃風さながらにタオルを回して客をあおる。そして、デブ旦那のボーカルは要所で低くうなる“デス声”も駆使する。「デスメタルっぽいのも取り入れようかなと。今年はスリップノットが日本でフェス(今月15、16日・幕張メッセ)をやったので呼ばれるんじゃないかと思ったけどね。いつか呼んでほしい」とデブ旦那は笑う。

 ほかのメンバーのボーカルも個性があり、「もともと声が高いし、カラオケでは女性パートも歌う」というRED CURRYRICEの高音は、マキシマムザホルモンのダイスケはんのような絶妙なスパイスになっている。デブ旦那は「格好良かったりするものは全部取り入れたい。その部分でも食いしん坊」とデブユニットの貪欲さを語る。

 お笑い芸人のユニットとはいえ、音楽はとにかく真面目だ。「目の前の人、聴いた人を笑顔にしたい。共感してもらえるような曲を作っている」とデブ旦那は話す。夢は本家の湘南乃風と共演すること。「いつか湘南さんとやりたい。同じステージ、同じ絵のなかで一緒にやりたい」とデブ旦那。オレンジのつなぎに巨大な汗のシミをつくりながら、豊満乃風は音楽の道を突き進む。

 豊満乃風では楽曲の作製依頼を募集中。また、豊満乃風も参加したフラワーカンパニーズのトリビュートアルバム「I LOVE(ハートマーク)FC MORE THAN EVER」が絶賛発売中。

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