ASKA被告 傍聴席にも頭下げる
覚せい剤取締法違反などの罪で起訴された、男性デュオ・CHAGE and ASKAのASKA(本名・宮崎重明)被告の判決公判が12日、東京地裁で開かれた。植村幹男裁判官は懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)の有罪判決を言い渡した。
ASKA被告は閉廷後、裁判官に深々と一礼。次に検察官にも一礼。最後に後ろを振り返り、傍聴席にも頭を下げた。記者らが傍聴席に座っていたことは認識しているはずで、印象的な光景だった。
ASKA被告は7月3日の保釈時と、8月28日の初公判時と同じとみられる黒いスーツにドット柄のネクタイ姿。判決は落ち着いた様子で聞き、執行猶予判決の内容を確認されると、「はい」と答えた。声はかすれていた。
冒頭、植村裁判官から「何か述べたいことはありますか」と聞かれると「いえ、ありません」とかすれ声で返答。所持していた覚醒剤などの没収を告げられると「はい」と答えた。
裁判官は、最後に「あなたのことを信じて支えてくれた家族や大切な人を犯罪で裏切った。周囲の人を、顧みることなく、傲慢(ごうまん)な生活が見て取れる」と厳しい口調。「薬物依存からの脱却はもちろん、社会で生きるために大切なのは何なのかを考えてください。それが裏切った人への償いになる」と諭した。
