いっこく堂 恩人で師匠の米倉さん悼む

 腹部大動脈瘤破裂のため26日に80歳で亡くなった俳優の米倉斉加年さんを、かつて所属した劇団民芸で大先輩と仰いでいた腹話術師のいっこく堂(51)が27日、ブログでしのんだ。

 いっこく堂は沖縄から上京して舞台俳優を目指し1986年、劇団民芸に入団した。

 米倉さんのことを「芸人としての僕を支えてくれた恩人であり、師匠」と敬ういっこく堂は、役者として行き詰まった1991年9月、旅公演先の松本で米倉さんが言い出した「余興大会」に参加、米倉さんらの物まねを演じた。

 米倉さんからは「ちっとも似ていない」とダメ出しされたが「でも、面白かったから優勝」と金一封をもらい、しかも「君は芝居をやっている時より、一人で芸をやっている時の方が生き生きしているね」と評価された。

 その日からいっこく堂は漫談のネタを作っては、米倉さんに見てもらい、アドバイスを受けた。

 やがていっこく堂は一人芸の道を目指そうと決断、大半の劇団員からは批判されたが、米倉さんには「やるんだったら、一生懸命やりなさい」と励まされ、新しい道に送り出された。

 その後いっこく堂は腹話術を練習し、米倉さんにビデオを送る一方、お願いして推薦文を書いてもらったこともあった。

 恩師の訃報に接したいっこく堂は「まだまだその推薦文の域には程遠いですが、いつかその言葉に恥じないような芸人(腹話術師)になりたいと思います」と米倉さんに誓った。

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